研究概要 |
札幌市,大阪市での都市型のダイビングショップ及び,屋久島でのリゾート型のダイビングショップに対する体面調査を行い,現状での問題点の有無やその認識の把握につとめた.また,各地の行政機関等にも同様の聞き取り調査を行った.特に,北海道千歳市支笏湖において詳細な事例調査を行った.その結果,レジャー客である都市住民と地元住民の間での様々な問題点が確認できた.例えば,騒音や事故の危険性,トイレやゴミなどのマナーの問題などである.その一方でこれらのマリンレジャー客が地元にもたらす経済効果に対しては,決して良好なイメージが持たれているわけではなかった.それはこれらのレジャーが従前からのスタイルの観光とは異なった形態を持つものであり,地元の対応と新しいレジャーの現実に開きがあるためでもある.また,両者の間に発生している様々なトラブルに対する根本的な解決手段が見出されているわけでもない.一方的なレジャー客の利用とそれに対する一方的な拒否反応,及び各機関の従来的な方法による規制,あるいは認識していないことなどが例示できる.今後は,両者の意見交換ができるような場を設けていくことが必要である.その際,ダイビングショップなどが都市住民であるレジャー客と地元住民の間にたって果たしうる役割は重要である. なお,ダイビングショップ等に対するアンケート調査は,当初予定したスキューバプロアジア(株)社の協力が得られなかった.このため,実施時期が遅れて現在処理中で,集計結果をこの度の成果の中には盛り込めなかった.
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