研究概要 |
本研究の目的は,全英共通カリキュラム・歴史コースの誕生による理論レベル,内容レベルでの変容が授業レベルでどのように具体化されているのかを実証することである。この研究目的を達成するため,以下のような研究計画を立て実行した。 1.全英共通カリキュラムに対応した教科書シリーズの教師用指導書を収集した。 2.KS3の必修単元「連合王国の形成」を取り上げ,そこでどのような授業目的の下でどのような授業が想定されているかを解明した。 3.全英共通カリキュラムに準拠した実践報告を収集し,実際にどのような授業が行われているかを把握する。 4.実践報告,教科書及び教師用指導書に基づいて,当該単元の学習指導の概要を明らかにする。その際,教師の教授行為,活用する教材,子どもの活動,子どもに習得させたい知識・理解,能力等を具体的に示した。 5.1〜4を踏まえ,全英共通カリキュラム・歴史コースの制定にともなう歴史授業構成の変容を明らかにした。 なお,本研究で検討したのはKS3の必修単元「連合王国の形成」のみである。よって,引き続き全英共通カリキュラム・歴史コース全体における学習指導の概要を解明することが望まれる。
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