1.三角型神経回路の固有な同時並列的作用するようなシステムの計算原理を理論的解析を行うため、本研究はホップフィールネットワークのように、エネルギー関数を導入し、更にそのエネルギー関数を標準的に変換し、より簡潔なエネルギー関数を用いて三角型神経回路のエネルギー関数の解析により、三角型神経回路はそのエネルギー関数が入力値に関わらず必ずn次元超立方体の頂点へ収束していくことが確かめられた。 2.三角型ニューラルネットワークシステム設計用ソフトウェアは専用の16ビットCPU基板を用いて設計用ソフトウェアを開発した。そのソフトウェアを三角型神経回路に適用し、その有効性が確認された。 3.三角型ニューラルネットワークをハードウェア化するために、回路設計を行い、そのシミュレーションを行った。更に、パイプラー集積回路を用いて、三角型ニューラルネットワークを作製した。本ハードウェアシステムは従来のものより効率がよく、安価で高速な処理を行うことを実証した。 4.両眼立体視やファジィ推論といった高度人工知能システム工学的な実現のためのモデルを提案し、ソフトウェアでシミュレーションし、その結果からその種のモデルの工学的な実現可能性を示した。 5.以上の研究成果を国際学術会議(論文4篇)、雑誌(論文5篇)にまとめ、公表した。なお、これらの論文には科学研究費補助金を受けていることを明示してある。
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