研究課題/領域番号 |
06780421
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
核融合学
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
勝木 淳 熊本大学, 工学部, 助手 (80233758)
|
研究期間 (年度) |
1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | レールガン / 永久磁石 / 核融合 / ペレット入射 / PFN |
研究概要 |
核融合プラズマへのペレット入射は、プラズマへの粒子補給としてのみならず、粒子分布制御、プラズマ計測など幅広い用途があり、核融合装置の開発において不可欠の要素である。ペレット入射実験では1km/s程度の低速から10km/sの超高速でのペレット入射が要求されているが、現在用いられているペレット射出装置では高々3km/sであり、5km/sで射出できる超高速ペレット射出装置の開発が急務である。 本研究の目的は、電磁力を利用したレールガンのペレット射出速度の高速化を達成することである。昨年度までに、永久磁石を使用して外部磁場をつくり駆動電流を低減する方法、及び高速プラズマをペレットに衝突させてペレットに初速度を与える方法の2つを考案し、50cmのレールガンを用いた模擬ペレット加速実験によってレールガン動作の安定性、及び2.0km/sの射出速度を得た。ペレットの射出速度の高速化は、加速距離を長くすることで理論的には実現可能であり、今回製作した1.5mのレールガンで予測値3.5km/秒を目標に30mgペレットの加速実験を行った。レールガンの長尺化にともない加速時間も延びるので、1.5mのレールを有効に使うためには必然的に駆動電流波形のパルス幅を長くする必要がある。このために電源回路として複数のキャパシタとインダクタを組み合わせてパルス成形回路(PFN)を構成し、駆動電流波形の最適化を行った。 最適化された矩形波電流によって永久磁石付き1.5mレールガンを駆動した結果、最大3.0km/秒の射出速度を得た。しかしながら、50cmレールガンの場合に比べると動作の再現性が悪く、殆どのショットにおいて、飛翔対の背後にあるべきプラズマが飛翔対の前方へ漏れる、プラズマ電機子電流が分離するなど、飛翔対の加速を妨げる現象がみられた。レールガンを長尺化したことによって長さに対する加速管の加工精度が相対的に低下したことが原因の一つとして考えられる。
|