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ディーゼル排気粒子吸入の生体影響評価のための実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06780444
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 環境影響評価(含放射線生物学)
研究機関国立環境研究所

研究代表者

古山 昭子  国立環境研究所, 環境健康部・生体機能研究室, 研究員 (20177661)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードディーゼル排気粒子 / 肺 / 細胞接着分子 / 好中球
研究概要

本研究ではディーゼル排気粒子暴露の生体影響評価の為、ディーゼル排気粒子の惹起する急性炎症病態の中で主に肺への好中球浸潤と細胞I型上皮細胞障害に着目してin vivo実験を行い,その肺組織標本について病理学的および免疫組織学的検索を行った。マウスへのディーゼル排気粒子の気管内投与実験では、投与2時間以降ほぼ濃度依存的に顕著な好中球の浸潤と肺胞I型上皮志望の壊死・剥離とが認められたが、II型肺胞上皮細胞に障害は見られなかった。壊死の起こらない濃度(0.2mg/匹以下)においても好中球の浸潤は観察され,6から8時間後に浸潤のピークが認められた。同実験系における細胞接着分子の発現を見ると、ディーゼル排気粒子投与後、好中球浸潤やI型肺胞上皮障害に先行して通常はI型肺胞上皮細胞上にしか発現していない接着分子ICAM-1がI型、II型肺胞上皮細胞に強度に発現するのが認められた。血管内皮細胞においてもICAM-1,VCAM-1の発現が同様に認められ、時間とともに発現は減衰した。浸潤してきた好中球表面の接着分子については、ICAM-1に対応するLFA-1とMac-1のうち特にMac-1の発現が強く認められたが、毛細血管内好中球と肺胞腔内に遊走した好中球の間に量的差違は認められなかった。活性酸素のスカベンジャーであるスーパーオキサイドデスムターゼ(SOD)前投与により肺胞I型細胞障害が抑制されるが、各々接着分子の発現パターンはディーゼル排気粒子単独投与と同じであった。
喘息患者で分泌型のICAM-1が増加することなどを考慮すると、ディーゼル排気粒子による好中球浸潤に関与するICAM-1の発現増強は影響評価マーカーとして有用であろう。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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