研究課題/領域番号 |
06780462
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物有機科学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
和田 猛 東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (90240548)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1994年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | DNA合成 / RNA合成 / 保護基 / 分子内触媒 |
研究概要 |
核酸を化学合成する際にはその構成単位であるヌクレオチドユニットを逐次脱水縮合してヌクレオチド鎖を延長していくが、この縮合反応に先だってヌクレオチドに含まれる水酸基、アミノ基をはじめとする種々の官能基に保護基を導入しておく必要がある。現代の高度に精密さが要求される有機合成化学においては、保護基は単に官能基を保護するばかりでなく、それが他の官能基に変換できたり、反応の際に触媒活性中心として働くような機能を併せもつ、いわゆる機能性保護基の開発が望まれている。本研究では、核酸の化学合成における触媒活性部位をもつ新しいトリチル型の保護基を種々デザインし、これをデオキシリボヌクレオシドの5'-水酸基に導入して縮合反応における触媒活性を評価した。 分子内触媒部位としてアルキルイミダゾール残基をもつ保護基を種々合成し、デオキシリボヌクレオシドの5'-位に導入した。この誘導体をリン酸トリエステル法のビルディングブロックへと導き、5'-位に遊離の水酸基をもつヌクレオシドを縮合させて反応の進行状況を^<31>P NMRを用いて追跡した。反応が完結するまでの時間から触媒活性を評価したところ、世界最速の縮合反応を可能にする新しい保護基を見いだすことができた。 本研究で開発した触媒機能をもつ新しい保護基は、核酸分子の構築反応を分子内触媒という最も効果的な方法で活性化するために、これまでに実現できなかったような反応速度と化学量論的な反応を実現し、100量体以上のDNA/RNAの化学合成もを可能にするものと思われる。
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