研究課題/領域番号 |
06780522
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 愛知県がんセンター |
研究代表者 |
銭田 晃一 愛知県がんセンター, 研究所・病理学第二部, 研究員 (60211992)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 線状ファージ / 細胞接着 / セレクチン / パンニング / 遺伝子工学 |
研究概要 |
細胞接着蛋白質の接着阻害活性を有するペプチドの単離を目指し、平成6年度の研究計画に従って以下の研究を行った。1.ファージライブラリーの作成:線状ファージのコート蛋白質をコードする部分にランダム配列をオリゴヌクレオチドを挿入し、ファージ表面にランダムなペプチドを発現出来るライブラリーを作成するため、先ずphargemid vector pCANTAB5(Pharmacia)のcloning siteであるSfiI-NotI siteをsite-directed mutagenesis法によりBglII-KpnI siteに変換した。これはオリジナルのSfiI siteの切断効率が良くないことが予備実験の結果から予測されたため、ライブラリーの質を向上させる目的で行った。次いで、6、8および10アミノ酸をコードするオリゴヌクレオチドを合成し、PCR法にてこのオリゴヌクレオチドをそれぞれ増幅した後、pCANTAB5のBglII-KpnI siteに挿入した。Hostの大腸菌(TG1)をこのphargemidで形質転換した後、helper phageとしてM13K07を感染させて、培養上清中に分泌されたファージを常法に従って回収し、6、8および10アミノ酸の3種類のライブラリーを得た。2.ライブラリーのスクリーニング:炎症やがんの血行性転移についての関与が明らかになっている細胞接着蛋白質E-セレクチン(ELAM-1)について先ずスクリーニングを行った。即ち、ELAM-1を特異的に認識するモノクローナル抗体をコートしたプレートに、IL-1βで刺激し、ELAM-1を細胞表面に発現したHUVECから得られた膜抽出画分を吸着させた。このプレートを用いて6アミノ酸ファージライブラリー(4x10^<10>pfu)のパンニングを行ったところ、このプレートに特異的に吸着されたファージが得られた。現在、更にパンニングを繰り返すことにより、このファージを濃縮し、ELAM-1特異的結合活性を有するファージのクローニングを行っている。また、8および10アミノ酸のファージライブラリーや他の細胞接着分子(P-Selectin,L-Selectin等)についても順次スクリーニングを進めて行く予定である。
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