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高感度画像計測及び膜蛋白質運動測定による細胞応答の研究

研究課題

研究課題/領域番号 06780523
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 生物物理学
研究機関東京大学

研究代表者

太田 善浩  東京大学, 教養学部, 助手 (10223843)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード副腎皮質細胞 / カルシウム / ATP / ACTH
研究概要

牛副腎皮質束・網状層の初代培養細胞をカルシウム感受性蛍光色素で染色し、カルシウム応答を観察した。細胞集団を用いた測定では、ATPで刺激する前は細胞内カルシウム濃度は約200nMであり、刺激後は最大で約300nMになった。刺激後速やかに最大値に到達した後徐々に減少し、約1分後に約240nMで一定値に達した。個々の細胞で観察すると、ATPやACTHの刺激に対しカルシウム応答を起こす細胞と起こさない細胞とが存在し、カルシウム応答を起こす細胞は全体の1割程度であった。
カルシウム応答がステロイドホルモン合成とどうような関係を持つか調べるために、コレステロールプールである細胞内脂肪顆粒の分布、ステロイドホルモン合成酵素である3β-ヒドロキシステロイド脱水素酵素、シトクロムP450c21、シトクロムP450sccの細胞内分布を観察した。驚くべきことに、カルシウム応答をする細胞ではコレステロールを蓄える脂肪顆粒も、上記の3種類のステロイドホルモン合成酵素も殆ど認められず、逆にこれらはカルシウム応答をしない細胞において顕著に認められ、この性質は刺激物質の種類にはよらなかった。
次に、コルチゾールを定量してカルシウムがステロイドホルモンの合成に果たす役割を調べると、細胞外カルシウムの流入はステロイド産生に重要な役割を持つことがわかった。
以上の結果から、カルシウム応答をする細胞では直接ステロイドホルモンを合成していないものの、この細胞はカルシウム応答をしないステロイドホルモンを合成する細胞に何らかの影響を与えるステロイドホルモン合成を促進しているのかもしれないと考えられる。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Ohta,Y.: "Rotation and Membrane Topology of Genetically Expressed Methylcholonthrene-inducible Cytochrome P-450 IAl Locking the N-terminal Hydrophobic Segment in Yeast Microsomes" J.Biol.Chem.269. 15597-15600 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Ohta,Y.: "Dynamic Topology and Electron Transfer Interactions of Microsomal Cytochrome P450 in Liver and Adrenal Cortex:Protein Rotation Study" 出版社;John Libbey,Eurotext.Paris,本の名;Cytochrome P-450 Biochemistry,Biophysics and Molecular Biology. 889-892 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 川戸 佳: "シトクロムP450の膜中での運動と細胞応答・信号伝達" 蛋白質核酸酵素. 40. 43-51 (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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