研究課題/領域番号 |
06780534
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
白川 昌宏 大阪大学, たんぱく質研究所, 助手 (00202119)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | NMR / DNA結合蛋白質 / 立体構造解析 / PEBP2 / 転写制御 / ヘテロダイマー |
研究概要 |
本研究ではマウス・ポリオーマ・ウイルス・エンハンサー結合蛋白質-2(PEBP2)αサブユニットのDNA結合ドメインなどの溶液中での立体構造を核磁気共鳴法で決定し、加えてDNAと複合体の解析も進めることによって、DNA塩基配列の認識機構を立体構造に基づいて明らかにすることを目的とした。 今年度はマウス・ポリオーマ・ウイルス・エンハンサー結合蛋白質-2(PEBP2)αサブユニットに関してはDNA結合と βサブユニットとのヘテロダイマー形成能を持つ139残基からなるドメインについて、融合蛋白質を利用した大量産製システムを導入し、NMR測定に必要な量の試料を調整することが出来るようになった。PEBP2についてはすでに水素核-窒素核相関2次元NMRスペクトル測定を既に行っている。また、ドメイン中に2つあるCys残基の少なくとも一つをGlyに変異したものは結合活性や安定性が顕著に上昇していることが、共同研究者である重定博士らによって明らかにされているので、その変異体の大量産製システムも構築しようとしている。 このPEBP2αのDNA結合ドメイン、βとのヘテロダイマードメインとも立体構造的には殆ど明らかになっておらず、また既知のDNA結合モチーフを持つとは考えられていない。またβドメインはDNA結合に直接関わっていないにも関わらず、ヘテロダイマーではDNA結合が強められると言う構造学上興味深い現象を示す。従って、これらの立体構造決定をする事によって新しいDNA塩基配列認識の構造モチーフを見つけだせることが期待できる。
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