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糖蛋白発現細胞株を使ったウイルス媒介膜融合の制御メカニズムの研究

研究課題

研究課題/領域番号 06780584
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 細胞生物学
研究機関三重大学

研究代表者

西尾 真智子  三重大学, 医学部, 教務職員 (70156040)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード細胞融合 / 蛋白発現細胞株 / モノクローナル抗体 / F蛋白 / HN蛋白 / パラインフルエンザウイルス
研究概要

1.既に樹立したパラインフルエンザ4A型ウイルスのF蛋白を構成的に発現している細胞株、HN蛋白を構成的に発現している細胞株、F蛋白とHN蛋白を両方構成的に発現している細胞株を使って細胞表面に発現している蛋白をモノクローナル抗体を使って調べた。その結果、樹立した各細胞株で発現量の違いはあったがすべて表面に発現していた。これらの発現細胞株のうち強いものを1つずつ選んで以下の実験に使用した。実験に使用した各発現細胞はFACScanで蛋白の発現量を感染細胞と比較したところ同等以上であった。また細胞表面のシアル酸の量を測定したところ、HN蛋白を構成的に発現している細胞株とF蛋白とHN蛋白を両方構成的に発現している細胞株ではF蛋白を構成的に発現している細胞株や処理していないHeLa細胞に比べて約75%に減少した。
2.細胞融合はF蛋白を構成的に発現している細胞株とHN蛋白を構成的に発現している細胞株を混ぜても起こらないし、F蛋白とHN蛋白を両方構成的に発現している細胞株だけでも起こらない。しかし、F蛋白を構成的に発現している細胞にHN蛋白をtransientに発現させると融合が起こる。またパラインフルエンザ2型ウイルスのHN蛋白をtransientに発現させても融合が起こった。以上のことから細胞融合には両蛋白が同一の細胞に発現していることが不可欠であるが、HN蛋白を構成的に発現していると融合しないことが明らかになった。
3.両方構成的に発現している細胞株とHeLa細胞を混ぜると小さな融合が起こり、F蛋白を構成的に発現している細胞株を混ぜると大きな融合が見られた。しかし、HN蛋白を構成的に発現している細胞株と混ぜても融合は見られなかった。したがってF蛋白を発現していると融合を促進するような働きがあり、HN蛋白を発現していると抑制するような働きがあるように思われる。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Machiko Nishio: "Fusion properties of cells constitutively expressing human parainfluenza type 4A HN and F virus glycoproteins." Journal of General Virology. 75. 3517-3523 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Yasuhiko Ito: "HN proteins of human parainfluenza type 4A virus expressed in cell lines transfected with a cloned cDNA have an ability to induce interferon in mouse spleen cells." Journal of General Virology. 75. 567-572 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Hisataka Ohta: "Molecular and biological characterization of fusion regulatory proteins(FRPs):Anti-FRP mAbs induced HIV-mediated cell fusion via an integrin system." EMBO Journal. 13. 2044-2055 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Nobutada Tabata: "Expression of fusion regulatory proteins(FRPs)on human peripheral blood monocytes:Induction of homotypic cell aggregation and formation of multinucleated giant cells by anti-FRP-1 monoclonal antibodies." Journal of Immunology. 153. 3256-3266 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Tetsuya Yuasa: "A cell fusion-inhibiting monoclonal antibody binds to the presumed stalk domain of the human parainfluenza type 2 virus hemagglutinin-neuraminidase protein." Virology. 206(in press). (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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