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分泌型蛋白質の膜内移動の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 06780588
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 細胞生物学
研究機関東京薬科大学

研究代表者

森 博幸  東京薬科大学, 生命科学部, 助手 (10243271)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードシグナルペプチド / SecA / 分泌型蛋白質 / 膜透過
研究概要

遺伝学的解析から、大腸菌のタンパク質膜透過には、種々のタンパク質因子(SecA,B,D,E,F,Y)が関与することが示されている。これらの膜透過装置のうち、SecAは唯一ATPase活性を持ち、膜透過反応において中心的役割を果たしていることが、in vitro,in vivoでの実験により明らかにされている。
一方、分泌型蛋白質には、アミノ末端の正電荷と、中央部位の疎水領域により特長づけられているシグナルペプチドと呼ばれる延長配列が存在しており、この配列と輸送装置あるいはリン脂質との膜内での相互作用が、膜透過反応において重要な役割を持つことが知られている。
そこで研究代表者は、シグナルペプチドとSecAとの相互作用に着目し、シグナルペプチド領域のアミノ末端正電荷の数や疎水性度を系統的に改変した変異分泌型タンパク質を用いたin vitroの実験から以下の事を明らかにした。
1)反転膜を用いたin vitro膜透過実験より、分泌型蛋白質の膜透過には、シグナルペプチド部分の全疎水性度が重要である。また、アミノ末端正電荷がなくても、一定の長さ以上の疎水領域があれば膜透過は進行する。
2)SecAと分泌型蛋白質との架橋実験の結果から、アミノ末端に正電荷を持たない泌型蛋白質では酸性リン脂質の存在下においてのみ、架橋複合体の形成が見られる。
これらの結果は、シグナルペプチドのアミノ末端正電荷とそれに続く疎水領域が、膜透過反応の初期過程において、細胞質型あるいは膜表在型SecAとの相互作用にそれぞれ関与していることを示している。即ち、シグナルペプチドは、膜内透過過程でのリン脂質あるいは輸送装置との相互作用に関与するだけでなく、透過反応の初期過程においてもSecAとの相互作用により、分泌型タンパク質の透過装置への効果的かつ選択的なターゲティングの機能を持つことを示唆している。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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