研究課題/領域番号 |
06780729
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
大槻 主税 岡山大学, 工学部, 講師 (00243048)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 生体活性 / ガラス / 酸化チタン / アパタイト / 擬似体液 |
研究概要 |
1.研究目的 人工材料が骨と結合する性質(生体活性)を示すための必須条件は、生体内でその表面に新たに骨類似のアパタイト層を作ることである。本研究は、人工材料の生体活性発現に酸化チタンが及ぼす影響を基礎的に明らかにするため、組成を連続的に変化できるガラスを用いて、生体活性を示す基礎組成のガラスに対して酸化チタンを添加した際の、ガラスのアパタイト形成能の組成依存性を調べることを目的とする。 2.研究成果 ガラスの基礎組成としては、従来生体活性を示すことが報告されている中で最も単純な組成のCaO-SiO_2系及びNa_2O-SiO_2系を選んだ。これにTiO_2を加えたCaO-SiO_2-TiO_2及びNa_2O-SiO_2-TiO_2の3成分系について、種々の組成のガラスを調製し、生体内におけるアパタイト形成能をヒトの体液とほぼ等しい無機イオン濃度を有する擬似体液を用いたin vitro実験で評価した。その結果、CaO-SiO_22成分系ガラスのアパタイト形成能はTiO_2の添加により著しく抑制されることが明らかとなった。一方、Na_2O-SiO_2-TiO_2系においても、TiO_2を含むガラスは30日経過後もアパタイトを形成しなかった。これらのことから生体活性ガラスへのTiO_2の添加は、ガラスの生体活性を抑制することが明らかとなった。さらにCaO-SiO_2-TiO_2系について、いくつかのガラスの擬似体液中における材料表面の変化と擬似体液のイオン濃度変化を時間を追って詳しく調べた結果、CaOとSiO_2を主成分とした生体活性なガラスへのTiO_2の添加がガラスのアパタイト形成を抑制するのは、ガラスからのCa(II)およびSi(IV)イオンの溶出を抑制し、周囲の体液のアパタイトに対する過飽和度の上昇を抑えると共に、ガラス表面に形成される水和シリカのアパタイト核形成を誘起する能力を低下させるためであることが分かった。
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