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オリゴペプチドを固定化した医用高分子材料の設計と機能評価

研究課題

研究課題/領域番号 06780739
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 医用生体工学・生体材料学
研究機関大阪工業大学

研究代表者

平野 義明  大阪工業大学, 工学部, 講師 (80247874)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード細胞接着性オリゴペプチド / RGDS / poly(RGDS) / RGDS-合成高分子ハイブリッド / 医用高分子材料 / コンホメーション解析 / 分子力場 / 長周期型ヘイックス
研究概要

細胞接着性オリゴペプチドRGDS,REDV,EILDVを液相法により合成し,元素分析,アミノ酸分析により合成されていることを確認した.(RGDS)_nの合成に関しては,以前の手法に改良を加えることにより重合度が向上し,平均重合度n=20以上のものが得られるようになった.ハイブリッド体を得るために,合成高分子であるポリビニルピロリドンの側鎖のアミド結合(-CO-NH-)を加水分解し,カルボキシル基が得られることが明らかになった.そのカルボキシル基をもちいて,RGDSとのハイブリッド体(PVP-RGDS)を得ることができた.また,メチルビニルエーテル・無水マレイン酸共重合体とRGDSとのハイブリッド体(MAMEC-RGDS)も得た.
これらのサンプルを用いて,細胞接着阻害実験を行った結果,(RGDS)_nは,RGDSと比較すると初期の段階から顕著な阻害効果が見られた.オリゴペプチドの繰り返し数が長くなるにつれて活性は,増大傾向にあると推測される.また,ハイブリッド体においても,細胞接着阻害実験の結果から,顕著な阻害効果が見られたが,僅かな接着細胞がハイブリッド体添加系で観察されたが,伸展などはみられなかった.以上より,ハイブリッド体も有望な細胞接着性材料と思われる.
分子力場を用いてpoly(RGD)構造最適化を行ったところ,最安定構造から残基当たりのエネルギー差が2kcal/mol以内に165種類の構造が得られた.poly(RGD)の最安定構造は,右巻きのβ^<8.6>-ヘリックスで8.6残基周期の長周期型ヘリックス構造を取っている.この構造は,Asp残基内の(Asp_i)NH・・・CO(Asp_i),Asp残基間の(Asp_i)CO・・・HO^δ(Asp_<i+3>),Asp残基間の(Asp_i)O^δH・・・OC^δ(Asp_<i+3>)の水素結合の繰り返しにより安定化していた.ヘリックス全体での水素結合は,Asp残基内および残基間でしか見られなかった.また,Arg残基とAsp残基の側鎖は,それぞれヘリックスの外側と内側の相反する方向を向いていた.2残基の側鎖の配向が細胞接着活性に影響を及ぼしていると考えられる.
以上の結果が本年度の研究で明らかになった.

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Yoshiaki HIRANO: "Confornation Analysis on Ac-Arg-Gly-Asp-NHMe,a Model Peptide for Cell Attachment Sequence." Reports on Progress in Polymer Physics in Japan.37. 575-578 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 平野義明: "細胞接着性オリゴペプチド" 高分子加工. 43. 119-124 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Yoshiaki HIRANO: "Synthesis and Evaluation of Cell-Attachment Activity of RGDS-related Molecules" Polymer Preprints,Japan. 43. 2473-2474 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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