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ハシホソガラスの車利用によるクルミ割り行動の学習:認知心理学からのアプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 06801011
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 実験系心理学
研究機関東北大学

研究代表者

仁平 義明  東北大学, 文学部, 教授 (10007833)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードハシボソガラス / 道具利用行動 / 学習 / スキーマ理論 / クルミ
研究概要

ハシボソガラス(Corvus corone)が自動車にクルミをひかせて割り、子葉部分を摂食する行動(車利用行動)の学習について研究を行なった。
仙台市川内地区での連続的な観察からは、この行動には次のような要素についてバリエーションがあることが明らかになった:(1)クルミの性質と調達方法(花肉のついた青いクルミを木から直接とる、埋めて貯蔵しておいた核果だけのものを取り出すなど)、(2)クルミを道路にセットする方法(赤信号で停車した車の直前に出ていったクルミを置く、車の通りそうなルートへらかじめクルミを置く、など)、(3)場所、時刻、交通量などのいわゆるTPO条件、(4)待ち時間、(5)置き直しなどの修正行動など。
こうした行動には同じ個体の中で柔軟な変化が見られることから、多項的な知識構造であるスキーマの学習がされたと考えた方がよいと思われた。また、認知心理学的なスキーマ論からは、車利用行動の学習についても、スキーマ形成のほかに、変数の制約範囲の変更や変数の付加などによる行動の効率化(チューニング)と、スキーマに基づく一回一回の行動の結果に関するデータ蓄積という下位の学習を区別すべきであると考えられた。
さらに北海道、東北地域の広域的な質問紙調査からは、車利用行動は宮城県以外にもいくつかのみでみられる行動であることが確認された。また、その発生時期からは、ハシボソガラスの車利用行動は各県独立にしかも同じような時期に発生した行動であると考えた方がよいと思われた。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 仁平義明: "ハシボソガラスの自動車を利用したクルミ割り行動のバリエーション" 日本鳥学会誌(Japanese Journal of Ornithology). 44(印刷中). (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 仁平義明: "認知心理学における行為の理論としてのスキーマ論" 東北大学文学部研究年報. 44. 1-37 (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 仁平義明: "カラスに出会った心理学者たち-ハシボソガラスの自動車利用による胡桃割り行動-" 『UP』(東京大学出版会). 24. 1-5 (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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