研究課題/領域番号 |
06801016
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
石井 徹 島根大学, 法文学部, 助教授 (40193255)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1996年度: 100千円 (直接経費: 100千円)
1995年度: 100千円 (直接経費: 100千円)
1994年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 意志決定 / decision-making / 信頼 / trust / 迷路 / コンピュータ・グラフィックス / 緊急事態 / コンピュータ・グラフィクス / コンピューター・グラフィックス |
研究概要 |
我々はふだん、一方では他者と向かい合って協力したり、逆に競争したりしている。しかし他方では結構長い時間、他者に身を委ねたり、逆に自己を主張したりして暮らしている。前者を「向かい合う信頼」、後者を「並んで座る信頼」と呼ぶ。本研究は、Garfinkel(1963)を直接の起源とする。一度崩壊した「信頼」を放ったとき、あらたにどのような「信頼」が生まれるかを探った。 本研究は仮想状況を用いた実験的調査である。すなわち(a.)パーソナル・コンピュータのディスプレイ上に展開する仮想迷路と仮想アドバイザーへの対応データに基づいた(b.)具体的な意志決定パターンの変化から、(c.)信頼の形成・崩壊過程を実証的に描き出すことを試みた。 本研究は平成6年度から平成8年度にかけて、実験による資料収集とその基礎解析を行った。また平成8年度は、さらに全体的分析を行った。被験者は132名(6年度49名、7年度45名、8年度38名)。18歳から25歳までの男女大学生(男子45名、女子86名)および男子社会人(38歳)1名。 練習試行の後、被験者は、5回迷路をさまよった。被験者は第4試行と第5試行では迷路内に発生する「火災」を避けながら脱出した。このとき行われる「相棒」の誘導を受け容れるか否かは自由だった。第4試行で火災に3度遭遇し脱出に失敗した98名(男子28名、女子70名)のデータを分析した。 分散分析の結果から、第5試行において被験者が第4試行と同様の誘導パターンを示したことを見いだした。これは特に第5試行の第2四半期以降に現れた。 既知のものに対する安心と、心理的慣性の法則という二つの観点を提案し、直前に脱出失敗をもたらした意志決定パターンを被験者が再度くり返した現象について考察した。
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