研究課題/領域番号 |
06801033
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 福岡県立大学 |
研究代表者 |
田中 哲也 福岡県立大学, 人間社会学部, 助教授 (50207114)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1995年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | エジプト / 教育 / 植民地化 / イギリス / 民族主義 / 近代化 / イスラーム / ウラマ- / マドラサ / クッターブ |
研究概要 |
本年度の最大の成果は国外のアラビア語、欧米語による第一次資料の入手による研究の推進である。前年度より世界各地の図書館や大学に所蔵されている資料の複写依頼の交渉の成果が本年度になってやっと実を結んできた。(所蔵の有無の確認に時間がかかり、また資料の保存状態を理由にしての謝絶が多かったため前年度は二次資料を使用せざるをえなかった。)その結果第一次資料から直接研究を進めることが可能になった。こうして入手した資料の分析から本年度は1892年から1914年にわたるイギリス占領時代におけるエジプト近代教育についてクローマ-総領事が主導権を握っていた1906年までの前期とそれ以後の後期に分けて占領政策と民族主義との関わりのなかでそれがどのように展開していったかを明らかにしていった。前期についてはイギリス当局がとった教育の限定、有料化、制度化、英国(英語)化という側面に焦点を当て、当時のエジプト教育省の資料を基に明らかにしその成果を「イギリス占領下におけるエジプト近代教育の研究(1)」(『福岡県立大学紀要』4-1)として発表した。また占領後期に関しては1906年の反英暴動をきっかけにしたイギリス当局の教育政策における融和策への転換と民族主義者、サアド・ザグルールの教育大臣への任命を境ととした近代教育の拡大、エジプト人(アラビア語)化への転換とその経緯について分析し、その結果を「イギリス占領下におけるエジプト近代教育の研究(2)」(『福岡県立大学紀要』4-2)として公表する。(校正中)また昨年度から継続して研究してきた19世紀のエジプトへの近代教育導入のプロセスとそれが与えた社会的変化について「19世紀エジプトにおける近代教育の導入とエリート層の変容」として日本比較教育学会(平成7年7月、広島大学)で発表した。
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