研究課題/領域番号 |
06801058
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
英語・英米文学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
前川 玲子 京都大学, 総合人間学部, 助教授 (30190292)
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研究分担者 |
加藤 幹郎 京都大学, 総合人間学部, 助教授 (60185874)
若島 正 京都大学, 総合人間学部, 助教授 (10175060)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1994年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 大衆文化 / アメリカ映画史 / アメリカ知識人史 / 大衆小説 / 第二次世界大戦 / 1930年代 / アメリカ合衆国 / 1940年代 |
研究概要 |
本研究は、大衆文化テクストの固有の表象の規則と、社会の動きとのダイナミズムを連動させて解明しようとするところに、その萌芽的研究としての意義があった。すなわち、三人の共同研究者は、1930-40年代のアメリカ合衆国の個々の大衆文化テクストの具体的な主題を計量化することから出発し、さらに同時代の社会を動かす主因たる政治、経済、思想のパラメーターを補正的に導入することで、帰納的方法と演繹的方法との統合を試みたのであった。 アメリカ映画史を専門とする加藤幹郎による、1930-40年代のアメリカ映画のジャンル別データ・ベースの作成はほぼ完成し、近い将来には、様々な分野の研究者が、このデータ・ベースを利用することが可能となる。アメリカ小説を専門とする若島正は、同時代の大衆小説のサブジャンルの分析のための基本的な資料調査のまとめの最終段階に入り、大衆的水準での想像力の規範化という視点から、新しい大衆小説研究の端緒を見いだした。これら両者の研究の成果を踏まえながら、アメリカ知識人史を専門とする研究代表者の前川玲子は、以前から試みてきた。第二次世界大戦をはさむ二つの時代の精神的連続性の分析にむけて、従来の研究の枠組みを越えた学際的研究の糸口をつかみつつある。つまり、アメリカ大衆の想像力のパターンと政治思想の相互関係を、より実証的に解明する道筋がつけられたのである。三者の共同研究の成果は、論文集などの形で近い将来発表し、アメリカ大衆文化研究に役立てたい所存である。
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