研究概要 |
原子核の回転運動を陽子系と中性子系に分離して,なお且つ実験室系から解析する研究を行った。ハートリー・フォック・ボゴリュウボフ状態として内部固有状態を決定し,それに対して角運動量射影を行って研究した。角運動量を良い量子数とする回転バンドの各状態に於いて,陽子楕円体及び中性子楕円体の角運動量分布を,ほぼ2つのメジャー殻の軌道をとり入れて評価した。その結果,陽子楕円体と中性子楕円体の逆回転モードがさらに検証された。これに並行して,より簡単なモデルである,2次元平面上の2つの棒の回転モデルによっても逆回転モードを研究し,同様の結論を得た。又,同時に,2次元モデルによってはさみ型励起モードの簡単な表現を得た。この後者の研究は田嶋直樹氏との共同研究である。
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