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錯体重合法による新しい鉛系酸化物超伝導体の合成

研究課題

研究課題/領域番号 06804017
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
研究機関東北大学

研究代表者

齋藤 好民  東北大学, 工学部, 教授 (40005228)

研究分担者 加藤 雅恒  東北大学, 工学部, 助手 (50211850)
研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード高温超伝導 / 銅酸化物 / 錯体重合法 / 鉛系
研究概要

高温超伝導体では、単位胞中のCuO_2面の数n(n≦3)が増加するにつれて、超伝導転移温度Tcが上昇することが知られている。しかし、Pbをブロック層とする高温超伝導体では、n=3相は未だ合成されていない。また、nが大きな相は、より低温で安定であることがわかっている。そこで、より低温で合成が可能な錯体重合法を用いて、Pb系n=3相(Pb_2Cu)SrLaCa_2Cu_3O_<10>を合成することを目的とした。これまで、合成できなかった原因として、ブロック層とCuO_2面の大きさのミスマッチが考えられる。よく似た結晶構造を持つBi系超伝導体においても、n=3層はBiの一部をPbで置換しなければ合成できない。そこで、Pb系でもブロック層を広げるため、PbまたはSrの一部をイオン半径の大きなBaで置換したり、過剰酸素を導入するために様々な酸素分圧下で焼成を試みた。組成式、焼成条件を以下に示す。
組成式:(Cb_<1.8>Ba_<0.2>Cu)SrLaCa_2Cu_3O_<10> (Pb_<1.6>Ba_<0.4>Cu)SrLaCa_2Cu_3O_<10>
(Pb_2Cu)BaLaCa_2Cu_3O_<10> (Pb_2Cu)SrLaCa_2Cu_3O_<10+δ>
温度:650,700,750,800,850℃ 焼成時間:23,47,120h ガス雰囲気:N_2,1%O_2-99%N_2,3%O_2-97%N_2 結果は、いずれの組成でもn=2相が安定で、n=3相は全く現れなかった。
また、より低温領域を調べるため、出発原料として炭酸塩を含まず酸化物だけを使うことにより仮焼を省き、真空封入してより低温(650℃)で長時間(120時間)焼成したが、n=2相しか合成できなかった。以上より、Pb系超伝導体は、ブロック相とCuO_2面との大きさのミスマッチが大きすぎること、また容易に不純物Ca_2PbO_4ができやすいため、n=3相は不安定で、合成が困難であると思われる。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 加藤雅恒: "Effects of extra oxygen on the physical properties in the Pb3201 phase of (Pb_2Cu)Sr_<0.9>La_<1.1>CuO_<6+δ> prepared by the polymerized complex method" Physica C. (印刷中).

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2020-05-15  

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