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ヒト乳児と類人猿における手を用いたジェスチャーの系統比較

研究課題

研究課題/領域番号 06804057
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 人類学(含生理人類学)
研究機関京都大学

研究代表者

正高 信男  京都大学, 霊長類研究所, 助教授 (60192746)

研究期間 (年度) 1994 – 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1995年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1994年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード乳児 / 類人猿 / チンパンジー / ジェスチャー / 系統 / 比較 / コミュニケーション / 社会行動
研究概要

二年間にわたり計25名のヒト乳幼児について生後6ケ月より毎月5日間一ケ年にわたる家庭訪問を行い、乳児が母親と自由に交渉する場面をビデオに録画し、同時の音声をテープレコーダに録音した。ビデオテープより手のジャスチャーをカテゴリー化し、音声を喃語、ク-イングごとに分類したものとの対応関係を検討した。同時に本研究所および多摩動物園に飼育されているチンパンジーの集団、計20頭について、ヒト乳幼児に対して行ったのと全く同一の手法によって音声とジェスチャーのコーディングを行った。分析の結果、ヒト乳幼児ではbangingに代表される特定の反復運動だけが特異的に喃語の発生と同期し、しかも喃語発現期のごく初期にのみ生起することがわかった。この時期の音声の詳細な分析を行ってみると、(1)身体運動の同期が生ずる以前の音声は、根本的にまだフォルマント構造を形成していない。(2)身体運動と同期が見られる期間については、同期して発せられた音では各音節の長さと第一フォルマントのフォルマント周波数移行時間の長さが、同期せずに発せられた音のそれより有意に短くなる。(3)身体運動との同期がもはや見られなくなったあとの音声の音節の長さと第一フォルマント周波数移行時間は、身体運動との同期が生じた期間に、まさに同期して発せられた音のそれと近似している。ことの3点が判明した。同時にチンパンジーにおいて同様の同期がみられるのか否かを検討したところ、同期することそのものは存在することが確かめられた。ただしチンパンジーでは多音節の発生に対する、チンパンジー自体の聴覚選好が見られず、そのため多音節の発生への移行が生じないだろうと、推測される。

報告書

(3件)
  • 1995 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (14件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (14件)

  • [文献書誌] N, Masataka: "The relation between index-finger extenstion and the acoustic quality of cooing in three-month-old inatnts" Journal of Child Language. 22. 247-257 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 正高信男: "「あざむき」行動の進化" 月刊「言語」. 25/3. 34-40 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 正高信男: "サルは言葉をしゃべっているか" 日経サイエンス. 24/10. 18-23 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 正高信男: "別冊発達第20巻" ミネルヴァ書房, 193 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] N.Masataka: "The relation between index-finger extenstion and the acoustic quality of cooing in three-month-old inafnts" Journal of Child Language. 22. 247-257 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] N.Masataka: "Do monkeys have speech?" Nikkei Science. 24/10. 18-23 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] N.Masataka: "Evolution of deceptive behavior" Gengo. 25/3. 34-40 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] N.Masataka: "Supplemenmts of "Hattatus" Vol.20" Minerva Publisher. 193 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] N. Masataka: "The relation between index-tinger extension and the guality of cooing in Three-month-old intonts" Jouvral of Child Longuage. 22. 247-257 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 正高信男: "「あざむき」行動の進化" 月刊「言語」. 25/3. 34-40 (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 正高信男: "別冊「発達」第20巻" ミネルウァ書房, 193 (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 正高信男: "サルは言語をしゃべっているか" 日経サイエンス. 24(10). 18-23 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 正高信男: "笑いの“進化"" 言語. 23(12). 20-27 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 正高信男: "なぜ人間は蛇が嫌いか" 光文社, 212 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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