研究課題/領域番号 |
06805008
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械材料・材料力学
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
大好 直 秋田大学, 鉱山学部, 教授 (70006691)
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研究分担者 |
三浦 公久 秋田大学, 鉱山学部, 助手 (80110667)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1995年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1994年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 弾性波 / 傾斜不均質 / 反射 / 積層 / 不均質層要素 / 計算 / 音響インピーダンス / 伝達マトリックス / 不均質要素 / 計算法 |
研究概要 |
不均質層の非破壊検査に関連し、弾性波の多重反射透過に関連する研究が多く報告されてきている。今日的な傾斜機能材料の力学的理論解析は、数値的な解法に依らなければ一般には難しなる。不均質体の解析のほとんどは、2種類の接近法に分類することが出来る。一つは薄い均質な層を数多く積み重ねて近似するもので、数値計算量のかなり多くなりがちな接近法となる。もう一つは、材料内部の不均質特性を表現する限定された関数を導入して、理論解析する接近法である。この際の関数は、支配方程式が理論的に扱えやすい解をもつように、選ばれたものでなければならない。いずれも満足できる接近法ではないので、これらを改善するために、本課題研究では新しく考えた基本要素を導入し、線形不均質層要素(LILE)と命名した。LILEの音響インピーダンスは、厚さにわたって要素ごとに独立に線形変化させることが出来るので、この積み重ねによるモデルは、少ない要素数で実際のいろいろな不均質体に対応でき、積層モデルの適応性をかなり改善する。そして多層構造に積み重ねる定式化は、伝達マトリックス法によって組織的に行われる。 例としてLILE積層モデルを、傾斜不均質層に斜めに入射するSH波の反射透過問題に応用して示した。積層モデルをつくる手順を説明し、反射波強度の計算結果をエネルギー保存則を満足することを示し、このモデルが音響インピーダンスの変動にすぐれた適合性を有することを確認した。これらの結果より、従来の均質層を重ねる手法に比較して有利であり、LILEは不均質材料の難しい動的問題の解析要素として有望である。現時点で、積層要素の厚さが非常に薄いとき、LILEの基本解の関数値を評価することが難しくなる問題が浮上している。これは、LILEの適用性を更に拡大するためにも、解決しなければならない点となっている。
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