研究課題/領域番号 |
06805019
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
流体工学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
東 恒雄 大阪市立大学, 工学部, 教授 (40047329)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1994年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 乱流遷移 / 境界層 / 管内流 / 液膜流れ / 界面活性剤 / 安定性 / 抵抗減少 / 液膜流 / 管内流れ |
研究概要 |
球径40nm程度の球状ミセルを形成する陰イオン系界面活性剤、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(DBS)を用いて、管摩擦実験および放射状液膜流の遷移実験を行った。 幾つかの内径の円管について管摩擦実験を行った。内径2.63mmの場合に最も強く遷移抑制が生じ、20〜25ppm水溶液において臨界レイノルズ数が溶媒(水道水)10%上昇するのがわかった。 一方、内径25mmの円管の先端と管軸に垂直におかれた円盤とで構成した円筒状の隙間より溶液を円盤に沿わせて放射状に流出させて得られる放射状液膜流の遷移実験においては、6〜40ppm溶液において、溶媒に比べて遷移点の位置が5%上流側に移行し、臨界レイノルズ数が10%増大することが分かった。 界面活性剤添加による円管流れの遷移抑制減少を明らかにするため、内径2.6mmのガラス管を用いた管摩擦実験装置を作成した。これは、遷移過程(乱流スラグ)の可視化、レーザ流速計による変動速度測定および乱流スラグ発生に伴う圧力変動などが測定できる装置である。本年度は、基礎的データを得るため、水道水を対象に実験を行った。臨界レイノルズ数は10000と比較的乱れの小さい管路を作成することができた。次に、内径の異なる種々のリング状突起を助走区間に設置し、突起高さと臨界レイノルズ数の関係を調べた。その結果、突起高さが突起位置の層流境界層の厚さの0.2倍程度になると、臨界レイノルズ数は突起高さとともに急速に減少して、最終的には2000にまで減少することが分かった。また、スラグの形成過程の可視化、スラグ発生に対応した圧力変化の測定を行うことができた。この管路を使用して、来年度以降、界面活性剤添加の円管内流れの遷移に及ぼす影響を詳細に調べる予定である。
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