| 研究概要 |
磁性流体の移動を利用したトルク伝達可変装置を試作し,外部信号のON-OFFによる伝達トルクのスイッチング特性および制御方法としてPWM(パルス幅変調)方式とファジィ簡略化推論法を検討した結果,以下のことが明らかになった.
(1)円板にスリット(切り欠き)を設けることで,磁性流体の移動が容易となり,磁場の有無の切換えにより大きなトルク差が得られる.
(2)油槽底面に溝を設けることで,磁場を切ったときのトルクを零とすることができ,磁場の印加により大きなトルク差が得られる.
(3)円板にスリットおよび油槽底面に溝を設けることで,円板を回転したままでも,磁場の有無の切換えによるトルクのスイッチング制御が可能となる.
(4)PWM方式で電磁コイルによる磁束密度を変えることができ,外部からの信号によって伝達トルクの可変制御が可能である.
(5)非線形のトルク特性と温度外乱に対して,ファジィ推論を用いることにより,良好なトルク制御を行うことができる.
(6)ファジィ制御により,目標トルクの変化に対してほぼ追従することができ,伝達トルクの可変制御が可能である.
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