• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

培養工学的手法によるクワのアルミニウム耐性の解明

研究課題

研究課題/領域番号 06806007
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 蚕糸・昆虫利用学
研究機関信州大学

研究代表者

矢彦沢 清允  信州大学, 繊維学部, 教授 (50021134)

研究分担者 山本 満寿夫  信州大学, 繊維学部, 助手 (40021167)
斉藤 英毅  信州大学, 繊維学部, 講師 (30021174)
研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1994年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード桑樹 / アルミニウム耐性 / 単核アルミニウム / 多核アルミニウム / 硫酸アルミニウム / アルミニウムの局在性 / アルミニウムの集積性 / 樹体外排除
研究概要

Alに対するクワの性状特性を次の三つの視点から検討し、次の様な知見を得た。
(1)クワの下胚軸培養カルスをpH4.0,Al濃度を0.5ppm,4ppm,16ppm,32ppm区で34日間培養し,Alの阻害性をカルス形成率で検討した結果,Al濃度の増加とともに形成率の減少する傾向がみられ,Al32ppm区は著しい低下を示した。また,無菌実生培養の場合では,根長,茎長,葉数,根系重,茎葉重からのAlに対する阻害性の評価では,Al濃度に応じて何れも低下する傾向があらわれ,とくに,根系重が著しい低下をした。
(2)1/5,000ポット,Hoaglend1/2組成濃度でクワを水耕培養し,Al形態は単核態(Al^<3+>),硫酸態(AlSO_4^+),多核態(Al_<13>^<7+>)を,また,Alイオン濃度は(1)に準じ,30日間の生育状況とAl含有率を検討した。その結果,Alの32ppm区では地上部の生育がみられず,著しい阻害性が何れの区にもみられた。しかし,Al16ppm以下の濃度区では,対照区に比べて多核態区,硫酸態区の順に,地上部および地下部の伸長率の軽減がみられた。その傾向は低い濃度区ほど顕著になることが認められた。Al含有率では地上部に比べ,根系が著しく高い値を示し,樹体内のAl分布には著しい局在性のあることが明らかとなった。
(3)本学部クワ遺伝資源保存園の中から,任意に選んだ26品種の葉のAl含有率を検討した結果,ほとんどものが300ppm以下であり,Al集積植物ではない。土壌の理化学性とくに交換性AlとクワAl含有率との関連では,交換性Alの高い土壌に生育したもののAlの含有率が若干高くなる傾向がみられた。また,クワの部位別Al含有率は地上部では葉身が,しかも成熟葉が,地下部では繊根がそれぞれ高くなり,とくに組織別では栓皮が極めて高いことを認めた。クワの組織は,葉の落葉により,また,栓皮のコルク化および剥離の生理機構を有するので、その組織内に集積・局在するAlは樹体外に排除されることが示唆される。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 矢彦沢清允,山本満寿夫,斉藤英毅,藤松仁,押金健吾: "桑樹のアルミニウム含量と樹体内分布" 日本蚕糸学雑誌. 63. 494-498 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi