研究課題/領域番号 |
06807011
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 島根医科大学 |
研究代表者 |
下山 誠 島根医科大学, 医学部, 副学長 (30084859)
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研究分担者 |
山田 和夫 島根医科大学, 医学部, 助手 (30240005)
寺嶋 正治 島根医科大学, 医学部, 助手 (40227517)
土屋 美加子 島根医科大学, 医学部, 教授 (90188582)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1994年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 翻訳後修飾 / ADP-リボシル転移酵素 / ADP-リボシル化受容体 / アルギニン |
研究概要 |
我々は、多形核白血球の分化に及ぼすp33とアクチンのADP-R化の効果について研究費補助を受けた平成6年から平成7年の間に以下のことを明らかにした。 1.in vitroにおいてニワトリ多形核白血球ADP-R転移酵素によってGアクチンでは28番目及び206番目の、Fアクチンでは28番目のアルギニンが修飾されたが、いずれの場合もATPaseの活性には影響しなかった。206番目のアルギニンの修飾がアクチンの重合を妨げるものと考えられた。 2.p33がADP-R化される部位として、113番目、250番目、254番目のアルギニンが同定された。化学量論的にはp33 1分子につき4分子のADP-Rがとりこまれることが明らかになっているが、上記の3つのアルギニン以外にマイナ-な修飾部位として8番目、37番目、235番目、269番目、285番目のアルギニンが同定された。p33は分子内に複数のS-S結合を形成していると考えられるが、ADP-R転移酵素の反応にはSH剤を必要とするため基質であるp-33のS-S結合の状態が反応中に変化して立体構造の異なるp33が生じている可能性がある。 3.p33の切断部位については、p-33-half-2(p33のカルボキシ末端側half)のアミノ末端のアミノ酸配列はSPPFPQQ...と決定され、切断部位はスペーサー部位に存在するSer-149のアミノ末端側であることが予想された。 4.骨髄には、少なくとも2種類のアルギニン特異的ADP-R転移酵素が存在することがcDNAクローニングで明らかになった。 5.酵素活性の測定、ウェスタンブロット、ノーザンブロット、RT-PCR等の結果よりp33及びADP-R転移酵素の多形核白血球での発現は骨髄に比較して、末梢血では1/10以下に低下していた。 また、抗p33抗体を作製し、p33及びp-33-halfの特異的検出が可能となり、p33エンドペプチダーゼによって切断される部位のアミノ酸配列を決定したが、このエンドペプチダーゼ活性をin vitro、あるいは再構成系で検出することには未だ成功しておらず、この酵素についてはさらなる研究が必要である。
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