研究課題/領域番号 |
06807045
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内科学一般
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
熊谷 俊一 京都大学, 医療技術短期大学部, 教授 (00153346)
|
研究期間 (年度) |
1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1994年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | CD23 / 低親和性IgEレセプター / 全身性エリテマトーデス / 慢性関節リウマチ / IL-10 |
研究概要 |
1.CD23mRNAのtype a type b別定量的検出法の確立 competitive PCR法を用いて、U937,IM-9などのB細胞や単球細胞株および新鮮B細胞における、CD23mRNAのtype別定量的検出法を確立した。CD23aは非刺激B細胞においても発現しており、IL-4刺激によりその発現は約10倍に増強された。一方、CD23bは非刺激ではほとんど発現していなかったが、IL-4刺激により数100倍に発現が増強された。 2.膠原病患者B細胞におけるCD23発現異常 全身性エリテマトーデス(SLE)や慢性関節リウマチ(RA)患者について、膜型CD23発現異常をフローサイトメトリー法で検索したところ、SLE患者B細胞ではCD23発現が低下し、RA患者では単球のCD23発現が増強していた。血清中の可溶性CD23(sCD23)は両疾患で正常人より増加し、疾患活動性と相関していた。SLE患者で非刺激末梢血リンパ球のCD23aのmRNAの発現が増強している例を認めた。一方RA患者ではCD23aのmRNA発現は低下例が多く、CD23bのmRNA増強例が存在した。 3.CD23発現に及ぼすIL-10の影響 IL-10はIL-4によるB細胞CD23発現増強にはほとんど影響を与えなかったが、IL-4やGM-CSFによる単球のCD23発現誘導(細胞表面CD23発現、sCD23産生、mRNA発現)を抑制した。 以上CD23発現からみると、SLE患者B細胞の異常活性化の存在と、RA患者においては慢性炎症によるサイトカイン異常の存在が示唆され、今後その面から両疾患の病態の相違を解明する。
|