研究課題/領域番号 |
06807161
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
渋谷 雅明 東京大学, 薬学部, 助手 (50170923)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1994年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | カルコン合成酵素 / スチルベン合成酵素 / 還元酵素 / クローニング / 発現 / 立体化学 |
研究概要 |
カルコン合成酵素の大量調製 クズ培養細胞からクローニングしてあるカルコン合成酵素のcDNAを発現ベクター(pET)に組込み、大腸菌に導入した。発現を誘導し、カルコン合成酵素を大腸菌に作らせ、酵素活性をもつカルコン合成酵素の大量調製に成功した。現在、大腸菌に発現させたカルコン合成酵素の精製を行っている。 スチルベン合成酵素の大量調製 ピ-ナツより得られているスチルベン合成酵素のcDNAの塩基配列は、既に報告されている。このcDNAの開始コドンから20塩基、及び、終止コドン直前の20塩基をプライマーにして、ピ-ナツのcDNAを鋳型にPCRを行い、cDNAクローンを得た。得られたピ-ナツのスチルベン合成酵素の還元酵素のcDNAの全塩基配列を決定したところ、報告されているピ-ナツのスチルベン合成酵素のcDNAと98%のホモロジーを示した。カルコン合成酵素と同じ様に、発現ベクター(pET)に組込み、大腸菌に導入した。発現を誘導後、大腸菌のホモジェネートの活性を調べたところ、スチルベン合成酵素の酵素活性を検出することができた。今後、スチルベン合成酵素の精製を行う予定である。 還元酵素の大量調製 大豆より得られている還元酵素のcDNAの塩基配列は、既に報告されている。スチルベン合成酵素同様に、このcDNAの開始コドンから20塩基、及び、終止コドン直前の20塩基をプライマーにして、クズcDNAを鋳型にPCRを行い、クズの還元酵素のcDNAを得た。得られたクズの還元酵素のcDNAを用いて、カルコン合成酵素と同じ様に大腸菌に作らせ、還元酵素を大量発現に成功した。 カルコン合成酵素の反応、GC-MSによる解析 (S)及び(R)カイラルマロニールCoAとp-クマル酸CoAを基質としてカルコン合成酵素およびスチルベン合成酵素の反応の反応を行うには、重水素の保持率は極めて重要であり、重水素の保持率を高めるために酵素反応の条件を最適化の検討を行った。現在のところ、カルコン合成酵素の反応において、生成物の重水素の保持率は20%程度であり、今後、酵素反応条件の最適化を続ける必要があると思われる。
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