研究課題/領域番号 |
06807162
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
笹井 宏明 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 講師 (90205831)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 多機能触媒 / 希土類 / 不斉触媒 / 複合金属錯体 / 分子不斉 / ガリウム / アルミニウム / 光学活性錯体 / ガドリニウム / 光学活性遷移金属錯体 / ビフェノール錯体 |
研究概要 |
光学活性な遷移金属錯体には、不斉合成における触媒として有用なものが多数知られている。その多くは光学活性なキラル分子を遷移金属の配位子として用いている。しかし、光学活性な配位子は一般に高価であり、触媒的不斉合成を実用化する上での障害の一つとなっている。一方、不斉配位子を含まない金属錯体でも、二座配位子を複数含む金属錯体では、錯体中心の金属が不斉点となり、光学活性な錯体となりうる。すでに、コバルトやルテニウム等を中心金属とする錯体が構造決定されているものの、それらの合成法はラセミ体の光学分割によるものであった。また、不斉配位子を含まない錯体で、不斉触媒としての機能を持つものは知られていない。そこで、不斉配位子を含まない錯体を少量の不斉源または不斉環境のもとに合成し、その不斉触媒としての機能を評価した。われわれが既に合成を報告しているアルカリ金属とビナフトールを含む希土類錯体では、ビフェノールのようなアキラルな配位子を用いて錯体を調製すると、配位子の交換速度が非常に速く不斉配位子を含まない錯体を光学活性体として単離することはできなかった。そこでまず、光学活性なビナフトールを含む金属錯体の調製を検討したところ、アルミニウムまたはガリウムを含有する光学活性金属錯体の調製に成功し、不斉マイケル反応、不斉タンデムマイケル-アルドール反応、対称エポキシドの不斉開環、アルデヒドのヒドロホスホニル化に有用であることを見いだした。また、希土類錯体でもアルカリ金属を含まないビナフトール錯体において、エノン類の不斉エポキシ化や、不斉マイケル反応が進行することがわかった。このことをもとに、少量の光学活性なアミンの存在下、不斉配位子を含まない希土類-ビフェノールの調製を行ったところ、マイケル反応において不斉触媒としての機能を持つ光学活性な錯体を調製することに成功した。
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