研究課題/領域番号 |
06807174
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医療社会学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
高木 昭輝 広島大学, 医学部, 助教授 (30253058)
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研究分担者 |
梶原 博毅 (梶原 弘毅) 広島大学, 医学部, 教授 (20034184)
奈良 勲 広島大学, 医学部, 教授 (00126608)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1995年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 中枢神経系歩行障害 / 運動性片麻痺 / 失調症 / 定量的・定性的評価 / 画像解析 / 同側歩幅長 / Y=X(傾き45度) / 評価と治療訓練目標 / 評価システム / 廉価 / 左足一歩長 / 右足一歩長 / 累積距離 / 失調歩行 |
研究概要 |
当初は手作りによる超音波発信装置を作成し、歩幅の自動読みとり装置の作成を試みたが、超音波信号が干渉するので、信号を整理して取り込むことが困難であった。そのため、この方式によるデータ計測は断念し、もっぱらビデオカメラで直接被験者を撮影する方法に限定した。前年度搬入されたPower Macintosh 8100/80AVと画像解析ソフト(Image1.47Non-FPU)およびビデオカメラ(VIEWCAM VL-HL3)が取得できたので、もっぱらビデオカメラで直接被験者を撮影する方法に限定した。データの収集は前年度は順調に進まなかったが、共同研究者奈良 勲、梶原博毅両教授のサポートにより、国立精神・神経センター武蔵病院(山口明理学診療科科長、養老栄樹、佐藤福志両理学療法士)、広島市立安佐市民病院(長谷好記リハビリテーション部副部長、富樫誠二技師長)医療法人碓井会高陽ニュータウン病院(碓井静照理事長、徳毛宏則前病院長、佐伯正弦病院長、佐々木詩子総婦長兼副施設長、西川雅代学療法士)らのご協力がえられ、脳血管障害左運動性片麻痺20例、同右片麻痺20例、脊髄小脳変性症で失調症を呈する20例からデータ収集を行った。必ず被験者の身近に基準となる尺度を置き、被験者の歩行を側方から撮影し、後から画像解析ソフト(Image1.47 Non-FPU)によりデータ計測を行った。平成7年10月にはデータ総数が各20例には満たなかったが、山形市で開催された第54回日本公衆衛生学会において発表した。この学会で、座長より同一被験者の経時的変化について計測したかどうかについて、質問があった。小冊子にふれているように、経時的変化は記録していないが、失調症を呈する症例で、重量負荷の影響の有無について比較している。 今回の研究では被験者の歩行能力の範囲に大きな差があったために、一律な定量的な評価システムは組めなかった。しかし、Brunnstromの機能障害ステージIIIおよびIVのレベルでは左右の片麻痺例において、どちらも「患側肢」を大きく振りだし、「健側肢」で微調整している傾向がうかがわれた。左片麻痺はY軸側に傾き、右片麻痺はX軸側に傾く症例が多く診られた。失調例では一歩毎に歩幅が異なり、ジグザグのような、酔っぱらいのような傾向を呈することが多かった。 結論として、Y=Xのグラフとその傾き45度の直線が評価の基準と治療訓練の目標になると思われ、そのような意味でこれは評価システムとして、訓練システムとして利用できると思われる。
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