研究課題/領域番号 |
06808031
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計算機科学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
野田 松太郎 愛媛大学, 工学部, 教授 (10036402)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1994年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 数式処理 / 並列処理アルゴリズム / 数値・数式融合計算 / 多項式GCD / ハイブリッド有理関数近似 / Transputer |
研究概要 |
本研究では、数式処理のアルゴリズム及び数値・数式融合ハイブリッド計算のアルゴリズムを並列計算機上で稼働させ、計算の高速性を求めるための基礎となる研究遂行を目的とした。数式処理の並列化による利点の第一は処理の高速化にある。これに適したアルゴリズムを選択し、予備計算を高速演算可能でかつ目的に適したワークステーション上での実験を繰り返した。今回の設備の範囲では、実用レベルの並列アルゴリズムの開発には至ることは不可能であるが、基礎的研究として分散メモリ型並列計算機の機構解明とシステム設計を行い、数式処理アルゴリズムを稼働させることに成功した。主に分散メモリ型並列計算機でのCPU間転送時間がアルゴリズム実行にしめる割合の問題点を検討した。多項式間の最大公約多項式お計算やヘンゼル構成を用いた多項式の乗算などに対する結果は学会等で発表している。これらは今後予想される超並列計算機の普及とその上での数式処理システムの開発に関して十分な基礎を与えている。なお、数式・数値融合アルゴリズム(ハイブリッドアルゴリズム)の並列計算機での稼働と問題点の抽出は、本研究の範囲で十分な成果を得ていない。数式処理アルゴリズムに対する並列化の長短所をさらに明らかにする必要があり、今後に残された課題である。 次にハイブリッドアルゴリズムの開発であるが、近似GCD算法、ハイブリッド有理関数近似など新しい算法の確立に関して研究を行った。ハイブリッド有理関数近似がシステムの低次元化など制御理論に適用可能なことを見い出だした。これら研究の成果も研究会等で報告しており、本年度受けた科学研究費は非常に有効であった。
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