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一般組織化に関する工学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06808033
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 知能情報学
研究機関東京大学

研究代表者

中野 馨  東京大学, 工学部, 教授 (30010953)

研究分担者 阪口 豊  電気通信大学, 大学院情報システム学研究科, 助教授 (40205737)
研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1994年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード自己組織化 / 進化 / 創発メカニズム / 構造情報 / システム記述 / 交配 / 淘汰 / 遺伝情報
研究概要

自然界の情報処理メカニズムの中で、脳の知的情報処理と、構造の自己組織化は特に興味深い。後者は化合などに始まり、生体の組織化にも及び、増殖と進化の所産として前者を生み出したといえる。このメカニズムの解明は生命工学研究の一環として重要であるばかりでなく、現実に役立つ新しい情報処理方式の開発につながると考えられる。
ここでは、脳の情報処理に関する我々自身の研究成果を活用して、構造の自己組織化の一つのモデルを構築した。抽象的になり易いテーマなので、具体的なイメージを打ち出すため、ハードウェアの場を考えた。まず、モータ、車輪、バッテリ、光センサ、タッチセンサなどを内蔵する5種類多数の素子で構造体を作ったとき、構造に応じて多様な機能が現れるようにしておく。そして、自然に発生した(またはランダムに初期設定された)構造情報が交配と突然変異によって次々に変化していくとき、種々の構造体が発生するようなモデルを構成した。構造情報(システム記述と名付ける)とその発現機構は、なかなかロバスト(頑健)にならない。つまり、交配を繰り返すうちに、構造体を表現できなくなってしまう。これを、有用な中間構造体を表現する第1段のシステム記述、最終の構造体を表現する第2段のシステム記述にわける階層メカニズムによって回避した。この結果を国際学会 IEEE World Congress on Evolutionary Computationに発表した。その後改良を重ね、機能的な構造体を効率的に自己発生するモデルとすることができた。発生した構造体(ロボット)は、例えば、障害物をよける、光の下で回転し暗闇で止まる、走光性、背光性などの機能を持つ。構造体発生のロバスト性を求めた結果、必然的に生体の増殖メカニズムへの類似性が現れた点が、この種の情報処理の本質を示しており、重要である。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Kaoru NAKANO: "An Approach to Evolutional System" Proc.1st IEEE Conference on Evolutionary Computation,Orlando,Florida. VOL.II. 781-786 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 阪口 豊: "「注意」を考慮した随意運動制御のモデル" 電子情報通信学会技術研究報告. NC93. 221-228 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Yutaka SAKAGUCHI: "Haptic Recognition System with Sencory Integration and Attentional Perception" Proc.of IEEE-MFI-94. 288-295 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 掛谷 英紀: "時系列情報処理における部分反転ダイナミクスの応用" 日本神経回路学会第5界全国大会講演論文集. 200-202 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 中野 馨(訳): "ミンスキー,ペパート;パーセプトロン" パーソナルメディア, 340 (1993)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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