研究概要 |
平成7年度は次のような成果を得た. (1)遺伝的アルゴリズムに基づく輪郭形状の区分化アルゴリズムを設計し,画像処理による特徴抽出処理,表示処理などと併せて,試作システムを作成した.これによって,遺伝的アルゴリズムのパラメタの最適化などの実験を可能とした. (2)遺伝的アルゴリズムに基づく輪郭形状の区分化プログラムにより,英字フォントを実例とした区分化実験を行った.その結果,目視による評価では,充分な結果を得た. (3)英字フォントを3種類含む学習対象群に関する範疇分け情報を操作することによって,範疇ごとに異なるプリミティブ形状を帰納的に学習することに成功した. (4)範疇を特徴付けるプリミティブ形状を,共通性,普遍性を評価項目として選択するアルゴリズムを設計した.基本実験により充分な精度を得た. (5)前期学習対象群を用いた選択実験を行い,充分な結果を得た. (6)抽出したプリミティブ形状特徴は,いわばインスタンスとみなすことができる.これらのインスタンスを「普遍な形状」として記述する必要があることに着目した.このようなアプローチに沿って,普遍形状の記述方式について検討した. (7)抽出した普遍プリミティブ形状に基づく,形状認識プログラムの自動生成アルゴリズムに関して,基本的な検討を行った. (8)形状認識プログラムの構築に関して,プリミティブ普遍形状とデータとの照合方式が重要であることに着目した.合理的な歪みやずれを許容するための基本的照合方式について検討した.
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