研究課題/領域番号 |
06808036
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
知能情報学
|
研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
藤田 米春 大分大学, 工学部, 教授 (70081289)
|
研究分担者 |
西島 恵介 大分大学, 工学部, 助手 (30237698)
二村 祥一 大分大学, 工学部, 助教授 (90038068)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1995年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1994年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
|
キーワード | 感情 / 概念 / 比較分析 / シミュレーション / 問題解決 / 主観的確信度 / データベース / ハイパーテキスト / 論理 / モデル / 反応度 / 論理的依存関係 |
研究概要 |
1.感情分析データの収集:情報処理振興事業協会のIPAL機械可読辞書を中心に、通常の国語辞典、類義語辞典を用いて感情概念語と考えられる語およびその用例を収集するとともに、複数の人から各自の感情発生の経験に基づいて感情の発生状況を短文で記述したものを収集した。これらを比較分析することにより微妙に類似した概念の詳細な差異とそれらの概念が表す感情の発生条件および発生機序を明確にする基本的な手法を得た。さらにこの方法を用いて、代表的な感情の分析・分類を行った。この過程で、感情の発生におけるプランニングと論理の役割を分析した。その結果、自分自身に関する知識が感情の発生にどのように関わるか、およびその知識に関する主観的な確信度がどのように関わるかが明らかなった。これに基づき、感情のモデルに備える知識フレームに、この主観的確信度を付加することにより、感情の発生や解消のある部分を合理的に説明できることを明らかにした。また、意志や願望のような感情と経験知識とが結びついて行われる推論について、一つの推論規則を提案した。 2.収集データのデータベース化:分析抽出したデータをデータベースにする場合、各感情概念の複雑な関係を効率よく記録・検索できるツールとして、データベースのハイパーテキスト化を上記の分析と並行して検討し、その要素技術を開発した。感情のようにさまざまな要素が複雑に絡み合う現象の概念の記述方法としては、現在のところハイパーテキストが最も適しているとの知見を得た。ただ、実際の感情概念のハイパーテキスト・データベース構築には至っていない。 3.シミュレーションシステムの構築:いくつかの感情をシミュレーションするプロトタイプシステムを作成し、「飼犬を散歩につれていって、自由に遊ばせていたら、車に轢かれて死んでしまった」といったような場合に生じる感情と感情的行動を、性格も含めてシミュレーションすることができた。 4.日本語インタフェースシステムの構築:プロトタイプシステムを構築しそれに必要な機能、特に感情に関わる機能について検討した。
|