研究課題/領域番号 |
06833007
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
老化(加齢)
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研究機関 | 島根医科大学 |
研究代表者 |
小林 裕太 島根医科大学, 医学部, 助手 (40162028)
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研究分担者 |
野原 隆彦 島根医科大学, 医学部, 講師 (70180768)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 骨粗鬆症 / 加齡 / カルシウム代謝 / カルシトニン / ドパミン受容体 / Wistar ラット / SPF / コラーゲン関節炎 |
研究概要 |
加齡-生殖腺機能低下にともない尿中カルシウム濃度が約6倍と著しく増加する Wistar の亜系統雌ラットを見いだした。 1.ソフテックスで撮影したX線写真で加齡にともなう明らかな骨の実質の減少、大腿骨の乾燥重量の低下やカルシウム含有量の有意な減少が見られた。 2.また尾椎骨でも乾燥重量や力学的骨強度の有意な低下が見られた。これらの変化から本系統の雌ラットは臨床的には老齢者ないしは閉経後に見られる骨粗鬆症や骨軟化症のモデル動物になると考えられた。 3.カルシウム代謝に関与する内分泌系であるカルシトニン濃度は加齡ラットで有意な変化は認められなかった。副甲状腺ホルモンについては測定法を検討中であり、カルシウム代謝変化の機構については今後さらに検討が必要である。 4.本系統では特に雄で腎臓機能の加齡変化が著明であるが、カルシウム代謝変化に関しては雌の変化の方が大きく、明らかな雌雄差が見られた。 5.これまでこの系統はコンベンショナルな条件で飼育してきたが、カルシウム代謝変化と飼育条件との関連を明らかにするため、SPF化し12代目に至った。SPF化により平均寿命が延長したが、加齡にともなうカルシウム代謝異常は同様に見られ、カルシウム代謝異常がコンベンショナルという飼育条件によるものでないことが示された。 6.カルシウム代謝に関連する腎臓の機能にドパミン受容体が関与していることが明かになってきた。そこで末梢におけるドパミン受容体の分布を明らかにするため凍結切片を用いた受容体解析法を新しく開発し、遺伝子工学により中枢神経系で明らかにされてきたドパミン受容体サブタイプの末梢における分布をまず肺循環で明らかにし報告した。 7.一方加齡にともなう別の骨疾患であるリウマチについてもコラーゲン関節炎マウスを作成しその発症機構と病態制御に関する検討をおこなった。
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