研究課題/領域番号 |
06833018
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
老化(加齢)
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研究機関 | (財)東京都老人総合研究所 |
研究代表者 |
藤田 敬子 東京都老人総合研究所, 分子生物学部門, 助手 (00100131)
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研究分担者 |
丸山 直記 東京都老人総合研究所, 分子病理部門, 部長 (00115940)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1994年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 老化マーカー蛋白質 / SMP30 / 老化 / カルシウム結合蛋白質 / 肝臓 / 硝酸鉛 / 再生肝 / 四塩化炭素 / カルシウム作用制御蛋白質 / 肝細胞増殖 / 遺伝子発現 |
研究概要 |
我々は老齢ラットの肝臓で減少してくる新しい蛋白質SMP30(Senescence Marker Protein-30老化指標蛋白質)を発見しその解析を進めている。SMP30は高い相同性をもって高等動物に広く保存されていたことから肝細胞内で重要な生理機能を担っていることが強く考えられている。さらにSMP30は肝細胞内カルシウム結合蛋白質レギュカルチンと同一であることが判った。本研究ではSMP30の肝臓における機能と発現制御、老化との関連を解析することを目的として肝臓の細胞増殖及び細胞死におけるSMP30の発現変化と機能についての検討を行った。その結果、硝酸鉛の投与、再生肝、四塩化炭素投与による壊死後、これらの細胞増殖時期においてSMP30は2-3倍の増加が見られたがナフェノピンの投与による肝細胞増殖期には逆に発現が強く抑制された。再生肝及びナフェノピン投与による肝細胞増殖期には共に肝細胞内カルシウムイオン濃度の上昇が報告されている。SMP30は肝細胞内カルシウム結合蛋白質として細胞内のカルシウムシグナリング、カルシウム濃度ホメオスタシスに関わっていると考えられているのでその結果SMP30の変動が見られたものと予想される。しかし、これらの刺激による肝細胞増殖期の細胞内カルシウムイオン濃度の上昇時に全く逆の結果を示したことは複雑な肝細胞増殖シグナル伝達経路の存在を示唆すると共に今後SMP30の生理機能を解析する上で重要な知見になると考えられた。又、以上のSMP30の誘導発現はDNA合成及び細胞分裂の時期とずれていることが明らかになった。さらに本研究ではSMP30を規定する遺伝子欠損マウス作製のためにマウスゲノッミクDNAのクローニングをし構造決定を行った。SMP30遺伝子は7つのエクソンと6つのイントロンから構成されていた。今後、得られた遺伝子構造をもとにしてターゲッテイングベクターをデザインしSMP30欠損マウスの作製を進めSMP30の生理機能の解明をはかる。
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