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染織文化財の劣化に及ぼす環境要因の相乗作用

研究課題

研究課題/領域番号 06834007
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 文化財科学
研究機関共立女子大学

研究代表者

齋藤 昌子  共立女子大学, 家政学部, 助教授 (20104086)

研究分担者 門倉 武夫  東京国立文化財研究所, 主任研究官 (10000457)
柏木 希介  共立女子大学, 家政学部, 教授 (20086698)
研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード染織文化財 / 天然染料 / 天然色素 / 劣化 / 変退色 / 環境 / 光 / 大気汚染物質
研究概要

1.天然色素であるヘマトキシリン、カルミン酸、クエルセチン、クルクミンを用いて、媒染剤として鉄、銅、アルミニウム、カルシウムを使用し、絹を染色した。染色前後のテンシロンによる強伸度測定から、染色ならびに媒染による絹繊維の強伸度変化を調べた。その結果、染色による強度、伸度の変化は強度より伸度の方が大きく、ほとんどの試料で伸度が20-30%増大した。しかし、強度の変化は特定の媒染剤のみに見られ、4種の銅媒染染色布、2種のアルミニウム媒染染色布において顕著であった。
2.染色布を密閉して恒温恒湿室に保管し、今後一定期間の経過後に強伸度を測定する予定である。染色後半年を経過したものについての測定結果からは、強伸度に大きな変化は見みられなかった。
3.染色布を露光ケースに入れ、環境大気中で湿度を変化させて、長波長の紫外線(370nm)に150時間暴露した。暴露中の温湿度をデーターロガーで記録し、暴露条件を明確にした。暴露前後の測色データから、長波長の紫外線による退色の影響は、クルクミンが最も大きく、次いでクエルセチン、ヘマトキシリンであった。湿度の影響よりも、むしろ媒染剤による違いが大きく、クルクミンではカルシュウム、アルミニウム媒染染色布、クエルセチン、ヘマトキシリンではアルミニウムによる媒染染色布の退色が顕著であった。カルミン酸は今回の実験ではほとんど退色が認められなかった。
4.今後は更に光源と露光ケース内の条件を変化させ、これらの染色布に対する環境因子の相乗作用について検討を続ける。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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