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高分子水溶液の散逸構造に及ぼす塩効果

研究課題

研究課題/領域番号 06835017
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 非線形科学
研究機関九州大学

研究代表者

前田 悠  九州大学, 理学部, 教授 (20022626)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード散逸構造 / 高分子の輸送 / 異常拡散 / 高分子水溶液 / パターン形成 / 塩類-高分子相互作用
研究概要

1)ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)の硫酸アンモニウムによる分子量分別を行い三つの分画と残渣分画の四試料を得た。浸透圧法により数平均分子量を求めたところ(5.8±0.2)×10^5,(5.5±0.1)×10^5,(4.5±0.3)×10^5及び(9.6±0.1)×10^4であった。もとの未分別試料は(3.2±0.2)×10^5であった。分子量の効果を調べたたころ、分子量が大きい程移動は効果的に起こることが見出された。
2)蒸気圧浸透圧計により、溶液の浸透圧を測定したころ、高分子の存在に基づく浸透圧は極めて小さく、8%デキストラン+2%PVP溶液でも20m osmolal以下であることが判った従って、浸透圧モデルはその可能性が小さいことが本研究から示唆された。
3)塩と高分子の両方が存在するとき、その浸透圧は両者単独の場合の値の和より小さいことが常に見出された。また多くの場合、混合系の浸透圧は、塩単独の場合よりも小さくなる。このことは、塩と高分子成分が互いに反発的相互作用する結果、水の活動度が増加することを示唆する。これは興味深い現象であるが、本研究の塩効果と関係するかどうかは不明である。
4)密度をAnton Paarの密度計により測定したところ、移動速度と密度の間には強い相関が見出された。粘度の補正を行うと、この相関はさらに良くなった。この結果、PVPの移動に及ぼす添加塩の効果は熱力学的なものであるよりは力学的なものであることを結論することが出来た。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] H.Maeda: "Effects of Simple Salts on the Transport of Polyvinglpyrrolidone in Dextran Solutions" The Journal of Physical Chemistry. 98. 13426-13431 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] H.Maeda: "Dissipative Structure in Aqueous Polymer solutions" Journal of Molecular Liquids.

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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