• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

平均場型相互作用をする振動子集団の引き込み相転移

研究課題

研究課題/領域番号 06835020
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 非線形科学
研究機関九州工業大学

研究代表者

大同 寛明  九州工業大学, 工学部, 助教授 (70188465)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード非線形振動子 / リミットサイクル / 引き込み / 相転移 / 振動子集団 / 分岐理論 / 大自由度力学系 / 非線形非平衡統計力学
研究概要

本研究では非線形振動子の大集団における巨視的引き込み状態への相転移を、相互作用が平均場型であり、かつ結合強度ならびに振動数の分散が弱いものとして、理論的かつ数値的に調べた。このような振動子集団の振る舞いはいわゆる位相モデルで記述できる。そこで、研究代表者が以前に提唱していた秩序関数(order function)を用い、その分岐理論をたてることで研究をスタートした。引き込み相転移点は秩序関数の分岐点と一致するため、転移点近傍での系の振る舞いは、そこでの秩序関数の振る舞いを調べればわかるのである。得られた結果は解析的なものであり、振動子の固有振動数の分布や結合関数(振動子間の位相結合を表すもの)として特定のものを仮定していないと言う意味で、一般的な理論である。重要な点は以下のとうりである。
1. オーダー・パラメタの臨界指数は特殊な場合を除き、1であることがわかった。この事は、平衡系の典型的な平均場型モデルに比べて、引き込みの立ち上がりが極めて緩やかであることを示している。
2. 分岐が反転してヒステレシスとバイスタビリティが起こる例が初めて発見された。
これらを含め、分岐理論の結果は数値シュミレーションの結果をよく再現することも確かめられた。
さて、振動子間の位相結合が高調波によって強く変調している場合は、上に得られた結果は適用できない。そのような場合に引き込みが多分枝の形を取り、秩序関数も初期条件によって微妙に変わるということをシュミレーションによって発見した。この新型の引き込み現象の解明は次の課題である。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Hiroaki Daido: "Generic Scaling at the Onset of Macroscopic Mutual Entrainment in Limit-Cycle Oscillators with Uniform ALL-tc-ALL Coupling" Physical Review Letters. 73. 760-763 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Hiroaki Daido: "Multi-Branch Entrainment and Multi-Peaked Order Functions in a Phase Model of Limit-Cycle Oscillators with Uniform ALL to ALL Coupling" Journal of Physics A : Mathematical and General. (掲載決定). (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi