研究課題/領域番号 |
06836016
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
血管生物学
|
研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
石井 秀美 帝京大学, 薬学部, 助教授 (50102710)
|
研究期間 (年度) |
1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | トロンボモジュリン / 組織因子 / 内皮細胞 / 動脈硬化 / 酸化LDL / mRNA / cAMP / レチノイン酸 |
研究概要 |
本研究代表者は、動脈硬化巣に蓄積し動脈硬化の進展に関与する酸化LDLが内皮細胞の抗血栓性因子であるトロンボモジュリン(TM)の発現を低下させ、逆に血栓形成因子である組織因子(TF)の発現を誘引する現象をすでに見いだした。本研究はこの現象の機構を解明すべく計画され、動脈硬化巣で血栓が発症しやすい原因を解き明かすものである。以下の新知見を得た。以下の項目番号は科学研究費補助金交付申請書の研究実施計画に記載した番号と一致する。 1.酸化LDLによるTM発現低下の機構解析 (1)酸化LDLによるTM発現の低下はスカベンジャー受容体は介していない。 (2)酸化LDL中の脂質成分によってTMの発現が低下する。 (3)酸化LDLによるTM発現の低下は遺伝子転写活性の阻害による。 (4)酸化LDLによるTM遺伝子転写活性の阻害は酸化LDLに対して特異的な受容体を介してリソゾームに取り込まれ、リソゾームで代謝を受けた過酸化脂質によってもたらされる。 2.酸化LDLによるTF発現誘導の機構解析 (1)酸化LDLによりTFは約6時間をピークに抗原量として発現が誘導される。 (2)その発現量は酸化LDLの酸化程度に比例する。 (3)遺伝子レベルでの機構までは明らかにできなかった。 3.酸化LDLによるTM発現低下とTF発現誘導を抑制する薬物の検索 細胞内サイクリツクAMP濃度を上昇させる物質およびレチノイン酸に本目的効果のあることが明らかになった。
|