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免疫学的手法によるゼラチン質プランクトンをめぐる食物網の解析

研究課題

研究課題/領域番号 06839009
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 海洋生物学
研究機関東京大学

研究代表者

西田 周平  東京大学, 海洋研究所, 助手 (70134658)

研究分担者 鈴木 譲  東京大学, 農学部, 助教授 (40107412)
研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1994年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードゼラチン質プランクトン / 食物網 / 免疫 / クラゲ / サルパ
研究概要

ゼラチン質プランクトンの被捕食過程に焦点をしぼり、免疫学的手法によりその海洋食物網における重要性の評価手法を開発することを目的として、以下の研究を行なった。
1.試料の採集:研究船淡青丸(KT-94-6、相模湾、5月)および白鳳丸(KH-94-2、フィリピン東方海域、6月)の研究航海で大型のプランクトンネットを用いクラゲ、サルパ類等のゼラチン質プランクトンと、これらの捕食者と考えられる各種動物プランクトンを採集し、種を同定後凍結保存した。
2.抗体の作製:ゼラチン質プランクトンのうち大量に採集されたクロカムリクラゲ(Periphylla sp.)、ムラサキカムリクラゲ(Atolla sp.)、キタミズクラゲ(Aurelia limbata)とオオサルパ(Thetys vagina)を解凍・ホモジナイズ後遠心分離し、上清をウサギに免疫し血清を得た。これらの血清からProtein A Sepharoseを用いてIgGを精製した。
3.抗体の特異性の判定:上記IgGをBNHSを用いてビオチン化し、ウエスタンブロッティング法により各種動物プランクトンのブロッティングとの交差反応を検討した。用いた動物種は上記ゼラチン質プランクトンの他、エビ、魚、ヤムシ、橈脚類、ウリクラゲ、サルパ(Salpa fusiformis)である。この結果、ムラサキカムリクラゲ、クロカムリクラゲおよびオオサルパで他の動物群の抗原とは反応しない特異的な抗体が認められた。また、オオサルパとSalpa fusiformisではこれら2種のみに共通のバンドが認められた。さらに、クロカムリクラゲと魚の消化管内容物にも共通のバンドが認められた。
以上、本研究の結果、抗体を用いた免疫学的手法がゼラチン質プランクトンの種ならびに高次分類群の判定、さらに消化管内容物の同定にも有効であり、海洋食物網の解析に利用できることが確認された。現在、他のゼラチン質プランクトンに付いて抗体を精製するとともに、さらに多くの動物群との交差反応について検討中である。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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