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ホヤの金属結合タンパク質を組み込んだリポソームの作製

研究課題

研究課題/領域番号 06839018
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 海洋生物学
研究機関広島大学

研究代表者

宇山 太郎  広島大学, 理学部, 助手 (60232914)

研究分担者 道端 齊  広島大学, 理学部, 教授 (00111740)
研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードバナジウム / ホヤ / バナジウム濃縮細胞 / 金属結合タンパク質
研究概要

海産無脊椎動物のホヤのバナジウム濃縮細胞(バナドサイト)は、海水濃度の1000万倍に相当する350mMものバナジウムを濃縮している。しかしながら、このように極端な濃度勾配に逆らって金属を濃縮する際に共役するエネルギー機構の解明はまだ手掛けられていなかった。
われわれは、バイドサイトの液胞内がpH1.9〜2.4という強い硫酸酸性を示し、そこに濃縮されたバナジウムが低酸化状態の3価に還元されて濃縮されていることを明らかにしてきた。さらに、免疫学的手法を用いてこの細胞に液胞型H_+-ATPaseが存在し、この酵素の得異的阻害剤により液胞内の低pHが維持できなくなることを見い出した。
そこで、バナジウムを選択的に輸送するタンパク質が、H_+-ATPaseの働きにより形成された液胞内外のプロトンの電気化学的ポテンシャル差をバナジウムの濃縮エネルギーとして利用しているか否かを検討するために、ホヤの血漿中及び血球中に存在する金属結合能を有するタンパク質を精製し、これらを人工脂質に組み込んだプロテオリポソームを作製することを目標として研究を進めた。
本研究では、スジキレボヤのバナドサイトに含まれるタンパク質を可溶化し、DEAE・セファセルの陰イオン交換カラムによる分画を行い、さらにSDS-PAGEによりバナジウム結合タンパク質を抽出した。バナドサイトからタンパク質を抽出する作業は、共存するペロテアーゼのために困難であったが、プロテアーゼ阻害剤存在下で抽出を行うことにより、分子量15.5-kDaのバナジウム結合タンパク質を得ることに成功した。今後、さらに血球および血漿から金属結合タンパク質の精製を進めるとともに、これらを人工脂質に組み込んだ金属取り込み能を有するプロテオリポソームを構築して、金属を特異的に認識する機構と濃縮エネルギー機構を明らかにしていきたい。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Uyama,Taro: "Immunological detection of a vacuolar-type H_+-ATPase in vanadocytes of the ascidian Ascidia sydneiensis samea" The Journal of Experimental Zoology. 270. 148-154 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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