研究課題/領域番号 |
06839027
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
海洋生物学
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研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
服田 昌之 国立遺伝学研究所, 個体遺伝研究系, 助手 (00249947)
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研究分担者 |
藤沢 敏孝 国立遺伝学研究所, 個体遺伝研究系, 助教授 (60000262)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | サンゴ / 遺伝子移入 / 種分岐 / ミニコラゲン / 分子分類 / DNA多型 |
研究概要 |
本研究では一斉産卵に伴うミドリイシサンゴの種分岐と遺伝子移入に関する問題を、形態分類とDNA分類と生殖隔離とから検証することを試みた。まず指標となる遺伝子として、ミニコラゲン遺伝子をミドリイシ2種から単離し全長5千塩基にわたりその配列を決定した。その比較にもとづいてミドリイシ属内各種に対してPCRによる増幅が可能な領域を予想してプライマーを設計した。そのプライマーを用いてミドリイシサンゴ14種から、ミニコラゲン遺伝子の第2エクソンから第3エクソンにまたがる約500塩基の増幅に成功した。得られた塩基配列の違いに基づく種内多型と種間変異を定量的に算出した。一方ミドリイシサンゴ各種の種内および種間の交配実験を行なって生殖隔離の程度を確認した。その結果、1.A. nasutaは形態的に似ている種との間で実験的に種間交配があり、しかもミニコラゲン遺伝子の変異が種間よりも種内の方が多く、種間交雑による遺伝子移入の可能性が示唆された、2.形態的に全く異なるA. nasutaとA. formosaの2種は高頻度に受精し、しかもA. formosaのミニコラゲン遺伝子配列はA. formosa独自のものとA. nasuta類似のものとを合わせ持つことから、A. formosaはA. nasutaと未知の種との雑種である可能性が示唆された、3.テーブルサンゴの優占種A. hyacinthusではミニコラゲン遺伝子の変異は少ないにも関わらず、種内で受精する組み合わせが少なく、種内で生殖隔離が急速に進行していることが示唆された。
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