• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

言語行為の現象学についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 06851002
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 哲学
研究機関立命館大学

研究代表者

榊原 哲也  立命館大学, 文学部, 助教授 (20205727)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード現象学 / 言語行為 / ライナッハ / オースティン / 英米哲学 / 現象学的記述
研究概要

本研究は、ドイツ現象学派内部においてダウベルト、プフェンダー、ライナッハらによって提示された言語行為の考え方の全貌をできる限り明らかにし、それをオースティンに始まる英米の言語行為論の成果と比較検討することによって、現象学の立場から、現象学と英米哲学との架橋を試みるものであった。英米の言語行為論との比較の上に立った、これまでにない新たな「言語行為の現象学」を可能な限り展開することを目指して、本研究は始められた。
まず第一に、ドイツ現象学派内部における言語行為の考え方の発展過程を辿って、ダウベルトからプフェンダー、ライナッハに至る思想の全貌をできる限り明らかすることが試みられた。ダウベルト、プフェンダーについては、時間的制約のために、その思想を十分に捉えることができなかったが、しかし、ライナッハについては、近年公刊された新全集の読解に基づいて、そこに明らかに、しかも英米の言語行為論よりも約半世紀も前に、「言語行為」論の考え方が形成されつつあったことが確認された。これが本研究の第一の成果である。
その上で第二に、ライナッハの言語行為の考え方と英米の言語行為論(とりわけオースティン)との比較検討が試みられた。これについては、残念ながら、十分な考察がなされたとは言えないが、しかし、次のことだけは、すなわち、現在英米哲学の一つの潮流を為しているオースティン以来の言語行為論に対して、ライナッハの「現象学的」言語行為論が、各言語行為の持つ本質連関を現象学的に解明してくれるという点で、十分寄与しうる余地のあることだけは、少なくとも確認された。以上が本研究の第二の成果である。
さらに第三に、「現象学的」言語行為論を基礎づける為に、現象学の流れを解釈し直す試みと、「現象学的記述」をめぐる考究が行われたが、これらは本研究にとって、きわめて有益であった。以上が第三の成果である。
以上の成果の一部は、論文の形で公刊され、また一部は立命館大学における講義で開陳された。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Tetsuya SAKAKIBARA: "Husserl on Phenomenological Description" 立命館哲学. 6. 1-18 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 榊原哲也: "フッサールにおける自我と発生" 現象学年報. 10. (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 榊原哲也: "西洋哲学史-理性の運命と可能性-,(現象学)" 昭和堂, 290-323 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 榊原哲也 著,大橋良介 編: "ハイデッガ-を学ぶ人のために,(フッサール-超越の問題をめぐって-)" 世界思想社, 146-166 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi