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低配位型高周期14族元素活性種の合成と安定化

研究課題

研究課題/領域番号 06854031
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 有機化学
研究機関電気通信大学

研究代表者

加固 昌寛  電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (10233678)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード有機リチウム試薬 / 求核剤 / ラジカルカチオン / シラノルボルナジエン / 電子移動反応
研究概要

本研究ではかさ高い保護基として、トリシル(トリストリメチルシリルメチル;(Me_3Si)_3C-)系置換基の原料となる化合物の合成を試みた。まずハロゲン化炭化水素とハロシランとを用いて還元的にカップリングさせる方法を試みたが、イソプロピル基やtert-ブチル基の入ったトリシル誘導体をほとんど得ることができなかった。次にトリシル骨格を形成した上で結合手の先端をハロゲン化して、アルキル基をリチウム試薬で導入する方法による合成を試みた。有機金属試薬とハロシラン類との反応性は、かさ高さなどケイ素上の立体環境と脱離基の種類に依存するため、Br、Cl、F体各ハロシラン類と様々なアルキルリチウムの組み合せを検討した。その結果(^iPrMe_2Si)_3CHと((Me_3SiCH_2)Me_2Si)_3CHの2つの化合物を合成することができた。中心炭素をMeLi等でリチオ化することにより、新規な保護基として活用できるものと思われる。
またこれに関連して電子移動反応条件下での低配位型活性種発生の観点から立体保護基を有するケイ素架橋芳香族化合物の光誘起電子移動反応を検討した。シラノルボルナジエンにおいては予想した二価活性種シリレンの生成を示唆する結果を得た。またケイ素基の段階的転移によって二種の異性体を生成することがわかった。酸素による捕捉実験により、開環型中間体の関与が示唆された。またその構造をX線結晶構造解析によって明らかにした。求核剤を存在させて反応をおこなうと、脱離した架橋部分の捕捉生成物が得られた。これは生成したカチオンラジカルのSi-C結合が段階的に、求核剤により開裂されて捕捉されたと説明される。
立体保護基を有するジシラビシクロオクタジエンの場合も同様にカチオンラジカルSi-C結合が開裂される開裂を受ける。さらにジシレン架橋部脱離に至る中間体の二量化生成物の単離に成功した。これは単量体のラジカルが、ケイ素上の立体保護基により安定化されかなり長寿命であることを示していおり従来不明であったSi-C結合の開裂が段階的に進行することを証明している。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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