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二本鎖DNAとアミノ酸誘導体との塩基配列特異的相互作用

研究課題

研究課題/領域番号 06854033
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 有機化学
研究機関奈良女子大学

研究代表者

三方 裕司  奈良女子大学, 理学部, 助手 (10252826)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードDNA / DNA認識 / DNaseI / フットプリント / アミノ酸 / トリプトファン / インターカレーション / キノリン
研究概要

本年度は、まず最初にトリプトファン誘導体として、トリプトファンのインドール環をキノリン環に置換し、また側鎖をアミノメチル基に変換し、さらに側鎖の位置を変えた誘導体の設計・合成を行った。続いて、そのそれぞれについて、分光学的測定および融解曲線の考察から、それらの化合物が非常に弱くDNAと相互作用していることが明らかとなった。また、側鎖の位置によってDNAとの結合能力は大きく異なり、キノリンの8位に置換基を有するもののDNA結合能力が強いことも明かとなった。
次に、これらの化合物について、DNaseIフットプリント実験を行った。その結果、DNAと相互作用の確認されたキノリン誘導体において、CT配列の一塩基上流での切断が、薬剤の濃度の増加に伴って大きくなった。つまりこのことは、トリプトファン誘導体がDNAのCT配列に特異的にインターカレーションし、その部分のDNA構造にねじれやゆがみを生じさせ、DNaseIによる切断を受けやすくしていると考えられる。このことから、アミノ酸のつであるトリプトファンにおいても塩基配列特異的な相互作用が期待でき、またタンパク質によるDNA認識においてもトリプトファンあるいはフェニルアラニン・チロシンのような芳香族アミノ酸残基がDNA認識に大きな役割を果たしている可能性のあることが示唆された。
また現在、このトリプトファンのDNA塩基配列特異的な結合については、分子軌道計算によってその詳細が明かになりつつある。残念ながら現在のところは満足のいく結果が得られていないが、実験結果と計算結果の一致がみられるようになれば、計算機化学が今後のドラッグデザインにおいて大きな役割を果たすであろうことは疑う余地がない。さらに現在、この簡単な化合物を立体特異的に配置した分子の合成も検討中である。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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