計算機合成ホログラムを用いた動画立体表示システムの基礎の確立について以下の研究を行った。 1.計算機合成ホログラムによるカラー画像再生の技術を、写真フィルムを用いたホログラムにおいて確立した。 2.ホログラムデータの冗長性を利用して、3次元像表示に必要なホログラムのデータ量を削減し、32点の点光源で構成される像なら1/5秒で計算できる手法を確立した。 3.液晶プロジェクションパネルを用いて、秒5コマのモノクロ動画ホログラフィ表示システムを試作した。 以上、本年度研究実施計画の内、(1)計算機合成ホログラムによるカラー画像再生の技術の確立、(2)リアルタイム(通常は1/30秒)でホログラムデータを計算するアルゴリズムの開発、(3)液晶プロジェクションパネルを用いた動画ホログラフィ表示システムの試作は達成できた。 今後、現在のホログラム計算時間が1/5秒であり、真の意味での動画にはなっていないため、ホログラム計算時間を1/30秒に短縮し、液晶プロジェクションパネルを用いた試作システムのカラー化を行ない、さらに動画ホログラフィによる立体映像の画質の改善を行っていく。また、2次元画像の動画には通常秒30コマ必要とされているが、ホログラム動画に関して、秒何コマ必要であるかを研究することも重要である。
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