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過熱面上の固液接触様相とフラクタル次元の関連に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06855027
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 熱工学
研究機関福井大学

研究代表者

永井 二郎  福井大学, 工学部, 助手 (70251981)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
600千円 (直接経費: 600千円)
1994年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワード沸騰 / フラクタル / 固液接触
研究概要

核沸騰から遷移沸騰域における沸騰熱伝達機構解明を最終目標として、透明で良熱伝導性の単結晶サファイアを伝熱面とした飽和R113のプール沸騰における固液接触様相観察実験を行った。全反射を利用した観察技術により、伝熱面上の乾き部分(気泡底部あるいは遷移沸騰域における乾燥面)と濡れ部分を明瞭に区別できる画像(毎秒500コマ)を核沸騰から遷移沸騰域にわたる広範囲について得ることが出来た。
得られた画像から、本研究テーマにあるように、固液接触様相とフラクタル次元の関連を調べた。具体的には、各過熱度における伝熱面上の個々の乾き部分(核沸騰領域では主に気泡底部、遷移沸騰領域では気泡底部あるいは伝熱面全体にわたる乾燥面)の等価直径dの確率密度関数p(d)からフラクタル次元Dを次式により概算した。
p(d)∝d^<-(D+1)>
得られた確立密度関数p(d)は、両対数グラフ上にプロットするとほぼ直線上に位置しておりp(d)≒C・d^<-(D+1)>と近似できた。ただし、ある直径d_b(本実験の場合およそd_b=0.8mm)以下ではフラクタル次元Dがマイナスになるため、この領域のデータは考慮外とした。核沸騰領域では、フラクタル次元Dは過熱度の増大とともに減少し、8から2(CHF点)という値をとった。遷移沸騰域では、CHF点での値2から大きくは変化しないが、過熱度の増大とともにわずかに減少し2から1.5という値をとった。
フラクタル次元は、その系の自由度(支配的な独立変数の数)を表すと言われているが、本実験結果から定性的に考察すれば、プール沸騰系では過熱度の増大とともにその自由度が減少しより秩序のある現象に移行していると考えられる。フラクタル次元の値そのものに具体的にどのような意味があるのかは現在検討中である。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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