研究課題/領域番号 |
06855106
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
伊藤 忍 大阪大学, 工学部, 助教授 (30184659)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1994年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 補酵素PQQ / 補欠分子TTQ / 複素多環オルトキノン / キノプロテイン / 補酵素モデル |
研究概要 |
本研究では最近特に注目を集めている新しい酵素群Quinoprotein(キノプロテイン)に着目し、その機能解明と合成化学応用を目的とし、主にモデル化学的な立場から検討を行った。特に活性中心に存在する新規な複数環オルトキノン構造を有するPQQ(Pyrroloquinolinequinone)と、TTQ(Tryptophan Tryptophylquinone)は、その構造が明らかにされてまだ日も浅く、基本的な物性や化学的性質などについても多くの不明な点が残されている。そこでこれらの点を有機合成化学的手法を駆使して分子レベルで究明することを目的とした。 1.補酵素PQQによるアルコールの酸化反応:PQQによるアルコールの酸化反応についてモデル化学的な立場から検討を加え、反応のメカニズムや合成化学的応用面を明らかにした。具体的には、申請者らがこれまでに開発してきた種々のPQQモデル化合物を用い、アルコールとの反応挙動や中間体および生成物の単離・同定などを行ないその構造活性相関を明らかにした。 2.新規補欠分子TTQの化学的機能の解明とその応用:TTQの基本的な性質やアミンの酸化反応機構および構造活性相関を解明するため、種々のTTQモデルを合成し、それらの物性やアミン酸化機能について系統的に検討を行った。また、合成化学的な観点から種々のアミン類の触媒的酸化反応についても検討を加えた。 3.補酵素モデルの生理活性:本研究において開発したPQQあるいはTTQの各モデル化合物の生理活性(肝臓疾患の治療薬や抗炎症剤、細胞増殖促進効果など)について検討した。
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