研究概要 |
ヒト子宮頚管由来の線維芽細胞を培養し,ガラクトシルトランスフェラーゼI活性が存在することを確認した後,各種プロスタグランジンを培養細胞培地に添加し酵素活性に及ぼす影響を検討した.この結果は3rd International Conference on the Extracellular Matrix of the Reproductive Tract(21-24,May,1994)にて発表した. 次に,この酵素活性化因子があると考えられているサイトゾル画分(100,000xg,上清)を調整し,トリプシン処理や,熱処理で酵素活性化作用が失われることや,酵素と酵素活性化因子をインキュベートした後,酵素をアルカリフォスファターゼ処理すると酵素活性が低下することを確認し,酵素活性因子はプロテインキナーゼであると推定した.この結果は第42回日産婦北日本連合地方部会(7-8,Oct,1994)で発表した. プロテインキナーゼと考えられる酵素活性化物質の生化学的性格を明らかにするためサイトゾル画分を調整し,ゲル濾過にかけ,幾つかの蛋白質画分に分け,それぞれ回収して分子サイズに決定した.その結果200kDa,70kDa,30kDa付近の分子サイズを持つ蛋白質がサイトゾル画分にあることがわかった.それぞれの蛋白質画分を濃縮し反応液に添加し,どの蛋白画分に酵素活性化因子が存在するのかを検討中である.
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