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歯牙および骨組織における神経機能の分子生物学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 06857139
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 機能系基礎歯科学
研究機関岡山大学

研究代表者

中西 徹  岡山大学, 歯学部, 助手 (30243463)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード骨芽細胞 / 神経成長因子 / ニューロトロフィン / PCR / trk / 遺伝子発現
研究概要

代表的な神経成長因子ファミリー(ニューロトロフィン)NGF、BDNFおよびNT-3の受容体(trk)のマウス骨芽細胞株MC3T3-E1における発現について検討した。3者に共通の塩基配列部分でプライマーを作製し、RT-PCRを行ったところ、目的のPCR産物を検出し、そのDNA断片の塩基配列を決定した結果、trkCであることが判明した。MC3T3-E1におけるtrkCの発現は、細胞の増殖期に最も強くみられた。また、trkCの変異体遺伝子であるC14(アミノ酸14個が挿入されたもの)もMC3T3-E1で発現していることが明らかとなった。MC3T3-E1で発現するtrkCの生理的機能について解析するため、MC3T3-E1培養系にtrkCのリガンドであるNT-3を添加したところ、濃度依存的にMC3T3-E1の増殖が促進されることがわかった。また、細胞内Ca^<2+>濃度測定により細胞膜でNT-3とtrkCの結合によると思われるCa^<2+>流入がおきることが確認された。さらにこの増殖促進作用は抗NT-3抗体や抗trkC抗体によって阻害されることからNT-3のtrkCへの結合による直接作用であることが判明した。このように昨年度からの一連の本研究によって代表的神経栄養因子であるニューロトロフィンが骨芽細胞株で産生され、そのうちの一つNT-3は骨芽細胞株自身がもつその受容体TRKCにオートクリン的に作用し、骨芽細胞の増殖を誘導することが明らかとなった。ニューロトロフィン、特にNT-3の非神経的な新しい作用の発現は骨系細胞においてはもちろん末梢系全体でみても初めての例で、NT-3は骨代謝における初期段階で骨形成を促進するものと考えられる。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] T.Nakanishi: "Expression of trkC in a mouse osteoblastic cell line and its response to neurotrophin-3." Biochem.Biophys.Res.Commun.203. 1268-1274 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] T.Nakanishi: "Neurotrophin-3 stimulates proliferation of osteoblasts via TRKC in an autocrine manner." Bone.16. 220- (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 中西 徹: "マウス骨芽細胞株における神経成長因子ファミリー蛋白質(ニューロトロフィン)受容体の発現と構造" 第67回日本生化学会大会要旨集. 66. 764- (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 中西 徹: "マウス骨芽細胞株における神経栄養因子およびその受容体の発現と機能解析" 第36回歯科基礎医学会抄録集. 36. 87- (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 中西 徹: "マウス骨芽細胞株におけるtrkCの発現とニューロトロフィン3に対する応答" 第17回日本分子生物学会年会要旨集. 427- (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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